性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

思いついた事を思いついた順に書く。

夏フェスに行こう!みたいな女性ファッション誌の記事に載っているファッションにドン小西でもここまで言わないだろみたいな辛辣なコメントをするのが割と楽しくてワイドショーに毒された主婦を心のどこかで見下していた自分が全く同じ感性を持ち合わせている現実にドン引き2014夏。
その現実が凄く涼しい。電気屋の扇風機売り場くらい涼しくて嫌な汗が出るホラー。
何故かその手の特集は、フェスに行ったことも無い層を対象にしているのにモデルとなっているであろうファッションが海外のサイケ&ヒッピーなソレだったりして何事も憧れから入るものなのだな、と思ったり思わなかったり。
でも実際、何かの制服ですか?くらい服装どころか髪型まで同じに見えるキッズたちより何となく健全に見えるのは何故だろうか。
キッズの服装をわざわざファッション誌でオススメしたところで「は?コンビニ行くつもり?」みたいな感じだと思う訳で、過酷な所に行くんだからそれで良いんだけど、あっちはリゾート感すら見出す非日常への貪欲なポジティブさを持ち合わせている訳でマジ魂のステージが違うんだと思う。
その論争を目にする度にELLEGARDENの追っかけをして似合いもしないSABBAT13のパーカーやらTシャツを通販で買い漁り(委託販売店が大阪にもあったけど怖いわ行ける訳ねぇだろ系チキンキッズだった)これじゃないんです感を見て見ぬふりをしていた自分が今も僕の袖を引っ張っている気分にさせる。
それを振り払う為についつい毒づいてしまうんだけど、どんな格好してても楽しそうで周囲に迷惑かけてなければ優勝なのだからそろそろ自分たちの主観をルールとして教えてやってる様な風潮は潰えて欲しいものだと思う。
どっちでも良いじゃん、と出だしの辛辣さはどこへやら少し高い所の空気を吸ってる風に総括する当たり本当に嫌な大人になってしまったな、とクラクラするポカリ下さい。

年々フェスに行きたさと腰の重さが反比例していく気がする。
当たり前なんだけど暑いし結構遠い。自家用車があればもう少し楽になるんだろうけど。
「暑い」「凄い暑い」の回数がライブを観て口走る「良かった!」とか「カッコいい!」を上回ってしまったら卒業した方が良い気がして、結構瀬戸際だなと思っている。
今年はどこへ行こうか色々考えているものの、まだ何一つチケットを購入していないので早く決めたい所。
ビールとかき氷が世界で一番美味く感じる空間だと思う。普段アルコールなど飲み会以外で飲まない人間ですらそう感じてしまう世界なんて最高じゃないか。暑いけど。
ここ4、5年の夏フェスで一番感動的だったのはサマソニで観たヨンシーだった気がする。目の前で何が起こっているか理解出来ないくらいに圧倒され、泣きそうになった。
感動が欲しい、何ていうのは下衆のセリフではあるものの、心をフラットにして楽しみたい。夏が膝上まで来ている。

感動すると母方の家系の人間はすぐに泣く。
親戚のおじさんなどはカラオケで伊藤由奈を自分で入れておいて歌詞を読みながら泣くという芸当を習得している境地に達しており、悪くは無いのだけれどその遺伝子が自分にも眠っていると思うと複雑になる。
先日、終電間際の電車に揺られている最中、目の前の席に座った酔っ払いがiPadでマイケルジャクソンの動画を観ながら「良かったね、良かったね」と号泣している場面に出くわし、何となくそのおじさんの晴れやかながら止まらない涙にグッと来てもらい泣きしそうになってしまった。
ちょっと意味が解らないと同時に、己もしっかり受け継いでいる事がハッキリして後半はそちらに泣きそうになりながら家に帰った。

泣きそうになると言えば、湊かなえさんと言う作家さんの本で大体毎回泣きそうになる。
何がそうさせるかと言うと、登場人物がほぼ何かしら不幸で満たされず、大抵の関係は破綻するという展開。
告白、贖罪、夜行観覧車
とりあえず三冊読んだのだけれど、どれもこれも凄まじい失いっぷりで希望が希望として捉えて良いのか悩ましく泣いてしまいそうになる。
何より湊さんはこれを淡路島で主婦業の合間に執筆されているという事で、都会とは言えない土地で既婚女性が日常生活と切り離して書き上げる世界観がコレかと想像するとメチャクチャ興奮する。
性的にではなく、ボヤっとしたナードな大学生の様なバンドのCDを再生してみたら目茶苦茶カッコ良かった的な興奮がある。直近だと透明雑誌などがそんな感じだろうか。
女性作家の小説と言うだけでアンチもいる不思議な世界だけれど、確かに女性ボーカルは聴かないと聞いても無いのに豪語するサブカル女子も世の中には沢山いるのでそんなものだろうか。何故かチャットモンチーだけ別格扱いなのかは謎。
区別するのもどうかと思うけど、女性作家の中では綿矢りささんと小川洋子さんが好きだ。
綿矢さんもサラっと読める割に後味の悪い話や性格の悪い描写が好きで、あと顔が好き。
小川さんはつい最近まで読んだ事も無かったのだけれど、奥さんに借りた。よくできた嫁である。

本と言えば本屋でバイトしていた際、東野圭吾ばかり買っていく常連さんがいた。
僕は東野さんを内野安打製造機、暇潰しに最適みたいな失礼な位置付けでたまに読んでいて、もの凄い刊行ペースな割に「秘密」以外に心に残るものが無かった。
その常連さんが来る度に、後輩の女の子が「東野圭吾ばっか読んでる人は信用できませんね」と失礼な事を言ってきて一体何があったんだと気になっていた。
彼女がバイトを辞める為に催されたお別れ会的な席で聞いてみると、その東野圭吾ばかり買っていく常連さんは実は元カレであり、店に来るだけでは飽き足らず連絡を寄越す様になったのでバイトを辞めると言われた。
そんな面白い事はもっと早く聞けば良かったと思った。
最近結婚したらしい。東野圭吾ばっか読んでる元カレとヨリを戻してゴールインと言う結末であることを期待している。聞けないけど。

村上春樹をやたらdisる奴はモテないだろうし、やたら持ち上げる奴はSEXが下手そうと言う話で盛り上がったけれど、一切本の勧め合いなどしなかった刺激的な職場であった。
そこで長く過ごしたせいか、未だに人と読後の感想をやり取りする事に躊躇してしまう。
いつまでも町の本屋さんとしてそこに有って欲しいものだと切に願う。

またー。