性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

崩壊書評vol.03

僕は石田衣良が元々好きで、池袋ウエストゲートパークとか読んで池袋に対する物々しいイメージを培ったりしていたのだけれど、ある時に女性の事を「女優のりょうに似ている」と描写していて何か凄い腹立って石田衣良の事を避ける様になった。(まぁその後刊行されたブルータワーとか楽しく読んでましたけども)
表現で!そんな!印象を!抱かせろよ!それが!仕事!だろ!と。
自分が出来もしないことを相手に要求すんなよと思わないでもないけど、楽しみに新品で買った分、気に入らなかったんだと思う。
そんな自分に出来ない事を夢と託してボヤく温かい阪神ファンに親近感を抱いている崩壊書評でーす。よろしくお願いしまーす。


カモメに飛ぶことを教えた猫/ルイス・セプルベタ(児童文学)
児童文学の漠然としている設定に子供は率直に夢をみるし、大人は想像で深みを見出すから面白いなーと思うと同時に、動物が一度だけ人間の言葉を喋れるとして、動物に人間の言葉で話して貰える様な人間になるのが今後の目標です、とか言い出して周囲の心配と同情を買い、その代わりに若干の優越感と安心感を売って差し上げたいな、などと考えてしまう自分にはどだい無理な話だなと思いましたね。どだいってがばいみたいに方言か何かかと思ってたんだけど土台って書くらしいですね。どだい婆ちゃんとか言い出さなくてホントに良かったわ。


弟だと紹介されていた男が実は彼氏で咬ませ犬は僕でした的なパターンの失恋話を聞かされる時の表情として正しいものはどれなのだろうと悩むんだけど、いつから騙されてたかなんて考えるまでもないっていう事態がより精神を追い詰めちゃうよな、と慰めてあげたい。何にしても読後感というか、このまま生活が続いたらもっと恐ろしい事になるのでは、と物語の中の事なのにとても心配した。


クリスマスに少女は還る/キャロル・オコンネル(小説)
すんごい美しい野球のシーンがあって、物語が急加速するまでボーっとそこばかり思い返しては愛おしい気持ちになっていて、初めて野球でランニングホームランを打った時の身体の震えを思い出したり、初めて高校球児に野球を教えて貰った時の緊張と高揚感を思い出したり、高松の街中でケンゴマツモトに会って震えながら声をかけて握手して貰った時の気持ちとかそういうのを思い出した。
KinKi Kidsじゃないけど愛されるよりも愛したいマジで、である事って凄い難しいだろうに、まず自分を差し出せる無償の想いに支えられたラストスパートでタイトルの意味を知った時の鳥肌に脳内の堂本剛が「謎は全て解けた!」


とりあえず地球が滅びる前に/ねむようこ(漫画)
何者にもなれない不安みたいなものも確かに思春期の頃はキャッチーだったな、友達も皆どこかしらキャッチーだったな、購買に並ぶデニッシュとか焼きそばパンに午後の授業の全モチベーションを賭けていた頃の、まあ何と無く過ぎて行くんだけどそれすら楽しかった頃の自分の頭撫でてやりたい。損得抜きの気楽さは強く可愛いものだなぁ。バスケの授業、野球部全員でやった遠投スリーポイント大戦。商品のマミィは一度しか飲めなかったけどおいしかったなぁ。


深い河/遠藤周作(小説)
自分の関わりが無い世界の回り方はどうしようもなく閉じて見えるよなーでも俺は解ってるよみたいな理解者をバーンとアピールされるとマジかよとちょっと笑ってしまうんだけど嬉しいは嬉しいのでその辺りどうにか誤解無き様に伝わるといいなと思う。
他者の価値観に否定的な事をdisり芸と勘違いした人間には私財をぶっこんででも読ませたいなー。読み取る事が素晴らしいとかじゃなくて、本当のお前はどっちだろうね、的な意味で。自腹切るくらい興味深い対象のこと、嫌いな訳ないじゃん言わせないでよもう///


主要登場人物が全員十人十色の性格ブス。
実際にいたら全員可愛くて仕方ない。漫画の世界に住みたいと思った。


正しいあらすじ的なのはアマゾンかwikiばかりだけど検索して頭に出て来たリンクを張ってるだけです。
とても良い感想を書いてる方とか探した方が良いのかも知れないけど、そんな事し始めたら自分の感想全部ゴミに見えちゃうて心バキバキになっちゃうから。

またー。