性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

崩壊書評vol.14

「駄目で元々」って感覚は結構大事なんじゃないかなーとずっと思ってて、何かそんな事を説いてる人の本があるって最近どこかで読んで、そのニュアンスがどんなもんか気になるのにタイトルも作者も忘れてしまった。新書って事だけが記憶に残っている。
駄目で元々の結果、よく分からない7分7秒の動画の企画構成監督みたいなのをこなし、よく分からないインタビューの企画編集をしたりしてる。
クリエイティブか否かってなった途端に駄目で元々が裏目に出て「クリエイティブじゃないっす!」みたいなヘコヘコした感じになってしまう(確かにクリエイティブではない気もする)のマジでダサイんだけど、まー図太くやっちゃいました!みたいな風にはなれないし、でもサッカー日本代表でも言われてる様にシュートを打ち切って攻撃を終えるっていうことは大事だなと思う訳で、そういう意味では枠に飛んで無くても今の所、シュートを打てているのが「やるじゃん」って感じですね我ながら。シュートっていうか最後のパス蹴ってみてるだけなんだけど。
はーいそんなこんなで意外と生き残ってたクソコーナー、崩壊書評のお時間でーす。

すべての真夜中の恋人たち/川上未映子(小説)
不器用過ぎる大人と不器用過ぎる大人の恋愛模様と、不器用過ぎる大人と不器用過ぎる大人の友情が淡々と描かれていて、しゅんしゅんと大人しくお湯が沸いていく様な感じのサラサラした盛り上がり方にこっちの気分だけが熱帯びて盛り上がってしまって、人の恋愛話で酒を飲む下世話さみたいなのをこんなタイプの作品で思い知らされるとはと自分に対してショックを受けた。

めちゃくちゃ好きな感じだろうなと思ってハードルばかり上がって観なかったんだけど、思い切って観たらやっぱめちゃくちゃ好きな感じで良かった。
食べる事の何気なさとそこに全部出ちゃってる所にニヤニヤが止まらなかった。
エンディングのユニコーンまで含めてめちゃくちゃ好きだった。

バカリズムライブ「COLOR」/バカリズム(お笑い)
前に観たお笑いのDVDが東京03の「タチの悪い流れ」という作品で、それがあまりにも面白くて他のお笑いDVDに興味が湧かなかったのだけれど観てみたらお笑いDVDはちゃんと面白かった。
概念を持ち出した作品が軒並み好きなのとRAM RIDER南波志帆さんというテーマ曲にまで一切妥協無しなのとか、容赦無くブラックに落とす流れとか好きなんだけれど、バカリズムさんに関してはまず顔が好きだからあんま冷静になれない。

働く君に伝えたい「お金の教養」/出口治明(啓発本?)
お金に対して漠然と構えてる人の不安を若干軽くしてくれる本。
ただこれを読むくらいにまで追い詰められている20代は「とは言いますけどね?」みたいになりそうな気もする。
大体の人は適度に気を抜いて生きてるんだから、こういう考えもあるんだしチューハイ飲みながらうすた京介でも読んでゲラゲラ笑い転げてそのまま寝てもいいんだぜって言ってくれる良い本だとは思う。
こういう本をまったく読んだ事がなくて、お金って大事ねと思うアラサーの性を鎮まりたまえー鎮まりたまえーどっこらしょって感じで手にとったのでライト過ぎるくらいライトで有り難や有り難や。何冊か色んなの読みたい。

悲しみのイレーヌ/ピエール・ルメートル(小説)
主要キャラがおっさんばかりなのにめちゃくちゃ萌える。
マジ半端ない疾走感で突き進んで最後までバーっと駆け抜けてくれるのが爽快で読み終わってから思考が追いついてきてその後を凄い勢いで妄想してしまう。
面白かった。

死のドレスを花婿に/ピエール・ルメートル(小説)
悲しみのイレーヌが面白過ぎて読み終わると同時に即買いした。
ガッツリ読んでるのが不快になるくらいドップリな中盤を経てからはメンタルの肉弾戦みたいで五郎丸ばりの技術力でスコーンと完結する。
一番怖いのは誰だったのか、それを終わってから考え直すと結構脳内会議が白熱する感じで面白かった。

どうでもいいんだけどフランスの地名とか人名ってどれもこれも高級料理に見えてきませんか。

またー。