性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

プーと甲子園の魔物に食われた僕。

2018年、野球観戦がマイブームと化した集大成として福井県で催される国体の硬式の高校野球を観たい、と思ったのは大阪桐蔭が夏の大会を制するよりも前だった。

パワー溢れる浦和学院、線は細いけれど組織力が高い近江、バランスの良い日大三、どこを見ても最高な大阪桐蔭、そして守備で圧倒して機動力で勝つ下関国際などなど夏の大会のベスト8が揃う大会となっては観たいとしか思えなかった。フィーバーを起こした金足については凄いと思うものの個人的に好きになれる要素が特になかったので「強くて人気のあるチームが観れたらラッキー」くらいの位置付けだった。

とにかくワクワクしまくっており、全チームが観られる大会1日目と2日目である9/30と10/1に照準を合わせ、10/1の休日を確保し、ホテルを予約するという熱の入れようだった。出場選手と家族の次くらいに本気だった可能性すらあり、お前はどんな立場にいるんだと思ったけれど考えては負けである。会社のイマイチ気の合わない多部署の女性社員に若干退かれたのも含めて気にしないことにした。

そこまでしたのに台風24号である。

9/29の金曜日に情報収集したものの、9/30の特急は全部運休、高速バスはそもそも本数が少なくて空きがなく、そもそも在来線も途中で止まる可能性があった。深夜まで調べ、特急の臨時便に賭けて仮眠をとるも、ようやく確定された特急が11時前の発車とあって悔しいけれどどう足掻いても間に合わないので諦めた。

開幕戦が一番好きな大阪桐蔭と同率くらい好きな下関国際だったので普通にちょっと泣いた。

個人的に下関国際のエース、鶴田投手は大阪桐蔭打線が一番苦手とするタイプのピッチャーだと思っていたので夢の一戦と位置付けていたので台風を本気で恨んだ。

速報でチェックする限り、失投がほぼない鶴田投手が唯一投げてしまった甘い球を大阪桐蔭の芸術品ネオさん(根尾選手をネオさんと呼んでいる)が仕留めたホームランだけが唯一の得点という自分の予想通りの緊迫したゲームだった模様で何だか嬉しくなってしまった。鶴田投手は派手なニュースが多い今年の高校野球では目立たない選手ではあるけれど、本当に素晴らしい選手なのでプロ志願をしてくれたのが大学野球まで追いかけられないミーハーには心底嬉しかった。見失わないで済むというか。阪神に来てくれないかな…と思っているくらいに好きである。阪神はホラ、投手陣だけは定評があるから…。

兎も角、そんなこんなで福井に行くことが叶わなかった腹いせに1日パーッと過ごす事へと切り替えた。

まずは福井と言えば魚介類ではなかろうか、とのことで寿司を食べに行った。発散出来なければ意味が無いので値段を見ずに食べたいものを兎に角オーダーする強気なスタイルで挑んでそこそこのお会計。美味しかった。

続いて観れるタイミングを計っていた「プーと大人になった僕」を鑑賞。

大袈裟な泣きパートがなく、現代人の疲れを的確に突く為に悪魔に魂を売ったのではという構成で泣けた。

足ツボマッサージの様に「ここが痛かったらこの辺りの病気」と各々で泣けるポイントが異なる作品で、自分自身を可哀想であると思って探している人なんかより自身の強いられっぷりや要求過多な現状に気付いていない人に注意を促したい。気付かされてメンタルがガタガタになる可能性がある、と僕は思う。前者はまー適当に感情移入して楽しんだらいいんじゃないですかねーはい、で済むんだけど後者は本当に気を付けて下さいねという感である。

そもそも100エーカーの森のキャラクターは大体凡ゆる理想を穏やかに子供の観点で純粋培養した存在だと思っている。自虐根暗キャラのイーヨーですら一切の空気を読まず常に自虐出来るという自由さを持ち合わせており、徐々に何かを控えることを覚えて大きくなった我々には眩し過ぎる存在である。

そんな眩しい者共が滅茶苦茶可愛く迫ってくる。本当に、本当にしんどい。

なんて映画をわざわざ2018年にロードショーしてくれるんだ、という気分でしたありがとうございます。

最後は阪神タイガースのチケットをお知り合いに譲って頂き野球欲そのものを満たすという手段を打つ。肉を食べたい時に豆腐なんか食っても大したケアにもならない様に、最終的には野球は野球で癒すのが一番良いという発想である。

食べ物もビールも一切我慢しないで観戦したのでチームがグダグダ、怒号が飛び交う地下闘技場っぷり半端ない負け試合でも普通に楽しめた。

「気合を入れろタイガース」という応援が凄く苦手なので(いや絶対気合は客の100倍入ってるだろと思ってしまう)敗戦色が濃くなるとその比率が高まるのだけがしんどかった。

必死に、でも全く上手くいかない様を観ると切ない気持ちになるけれど、少しでも上向いてくれたらいいのにと願いながら観ていると「色んなものを託して背負って貰っているんだな」という気持ちになった。一つでも順位を上げてシーズンを終えてくれたらいいな。

 

振り返ってみると取り憑かれた様に詰め込んで過ごしてしまった感もあるけど楽しかったから良かったのではないでしょうか、と再認識出来て何より。

自己満足の大切さ。

 

またー。