性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

2018.12.07 大森靖子さんを観て来ました。(@心斎橋BIG CAT)

昼から日本酒を飲み、大好きなキャラクターの新作ぬいぐるみを買いに行くなどした。

ぬいぐるみを集める大人は精神的に成熟していないみたいな記事をどこかで目にしたのだけれど、まあ自身について僕がどう捉えているかと言うと「管理職が風俗で赤ちゃんプレイしに行く」みたいなものと親戚だと思っているので全く異議申し立てるつもりはない。

ただ、日々の降りかかるストレスからそうやってガス抜きをしている人たち(しかも合法で)を何らか欠落してまっせみたいに指摘するだけ指摘してオチが無いままドヤ顔してるのは、それはそれで人のことをあーだこーだ言って気持ち良くなってる性癖にしか見えないけどな、という気持ちにはなる。

 

何度も書いたり話したりしているので初見の方以外は「おじいちゃんまたその話してる」と思って貰って良いし、初見の方には初めましてなのにこんな話しててごめんなという感じなのだけれど、幼少期ミニ四駆(烈豪世代)が爆流行りしていて、ミニ四駆が主人公達の想いを乗せてコースだろうがオフロードだろうが走りまくるという世界観だったのに影響を受けた僕たちは車通りの少ない道路でミニ四駆を走らせるという遊びをしていた(とても危ないので真似してはいけない)

コースと違い力でマシンに追いついて止めなければならない為、子供ながらに自身の運動能力に見合ったスペックのマシンを組み上げる必要があり、そんな環境に身を投じた僕らのコミュニティーはそこそこ自身とマシンのバランスについてシビアに比較を重ねている何か嫌な子供の集まりだった。

自力で追いつけないということは、クラッシュしてひっくり返ったり、草むらに突っ込んだりして止まらない限りは己の限られた小遣いで手に入れたミニ四駆を失う事になるからである。

最悪のシナリオとしては壁に当たって方向を変え、ミニ四駆がマジ四駆に轢かれたり、マジ四駆なら受け止めてくれるハズのガードレールの下を潜って川にダイブして還らぬものとなってしまう。実際何台か尊い犠牲を出しながらも、僕らの中では自己責任が招いた凄惨な事故と処理し、当たり前のものという認識で過ごしていた。サバンナかスラムみたいな価値観である。力を見誤ると運にしか頼れないことを僕らはよく知っていた。

今振り返ると「ミニ四駆を早く走らせたければミニ四駆より早く動ける様になるしかない」という大前提がガバガバであり、コースで走らせるべきなのは明白なんだけれども、僕らの中では前者が当たり前だった為に後者について考える事はまず無かった。

自身の走力を上げる者、自転車やローラーブレードを駆使する者(僕はローラーブレードを駆使した結果骨折するに至る)、己の運に賭けるギャンブル狂いを起こす者など色々いた。

勿論、ミニ四駆はマシンの速さを競う遊びであるので追いつくことを放棄してぶっ飛ばすギャンブル狂の命知らずが一番強かった。それでも僕らの中ではそれは邪道で、「如何に速く走らせ、そして追い付けるか」の両立こそが最上の評価を得ると考えていた。技術点と芸術点みたいなものだろうか。

何が言いたいかというと、傍から見ていると「何で公式の外側から自分たちでそんな苦しいルールを課してやってるんだろう」と感じる事が2018年にも多々ある、ということだ。

メルカリの謎マナーだったり就活の謎ルールだったり仕事のメールの謎長文だったり、そういうものを見る度に自分が身を投じていたミニ四駆界隈のルールを思い出すんである。速いだけでいいハズなのによくわからない別の作法がある、というか。

今回は徳利の謎マナー「注ぎ口から注いではならない」を目にしてそれを思い出した。

美学であることは間違いないので謎マナーなどと呼ぶのは申し訳ない気持ちもあるけれど、では何の為に注ぎ口がついているのか良く分からなくなってしまう。

日本酒は美味いから素敵、で完結出来ている人たちの存在を認めてくれたらと思った。

何の話だ。

 

あとライブに行った。

2018.12.07 大森靖子 @心斎橋BIG CAT

沢山ツアーを回ってくれていたのに結局地元の1本にしか行かなかった。その分、一本に並々ならぬ意欲で臨んだのでコイツ、乾いたスポンジみてぇにどんどん吸収しやがる…という感覚だった様に思う。

今回はアルバム「クソカワparty」のレコ発ツアーということで、その世界観に溢れるライブだった。コンセプトというよりも世界観だったと思う。

「クソカワparty」のシリアスな一面は同じものを別の角度から同じ様なアプローチで描かれていると僕は感じていて、聴いてて諭されている気持ちになることもあった(自分のコンディションが悪かっただけ)んだけど、このツアーではある意味ロックオペラみたいな、組曲的な通しで大きなテーマを歌ってくれている壮大なライブとなっていて凄く凄く感動した。

こんな広い景色を見せようとしてくれていたのに俺は…俺は…という気持ちになった。

アルバムの再現ではなくて、より効果的に届く様に組まれた最強のデッキ、封印されしエグゾディア、いやもう辞めとかないとこれ以上は自滅する。

そう言えば、今期のナナちゃんのCVが完全にボブネミミッミで2018年を象徴する表現だったと感心した。来期はどんなナナちゃんが観られるのだろう。

それはそうとバンド編成もここまでメンバーを固定してツアーを重ねると、バンドの無敵感が出て来て滅茶苦茶に格好良い。

元々バンド畑から来たリスナーなので、個人でも演れる凄い人がバンド編成を採用するとどうしても演奏は素晴らしいのにバンド感が弱くて「やっぱバンドのマジックは起こらないな」と思ってしまうんだけれど、大森さんのバンドからはバンドのマジックを感じる。

各パートの演奏に再現だけでなく個性も求められているからだと思う。実際はどうだか解らないけれど。M-1で審査員を務めた富澤さんが仕切りに口にしていた「人間力」というやつだろうか。

畠山さんのギターがH MOUNTAINSの複雑で大道芸の様でサイコな間合いじゃなくてドッカリしたバンマスとして完成しまくっていて元々大道芸の方の畠山さんのCDを滅茶苦茶聴いていた身としてはバンド「シン・ガイアズ」で今回一番度肝抜かれたのはそこだったかも知れない。

鏡を持って来たり、神様になってみたりしてきた大森さんが今度は生身で目の前にやってきて「お前めっちゃ良い顔してんよ」と優しく教え続けてくれるの本当に超歌手って感じだったしとても素敵だった。

 

またー。