性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

美容室でアニメ雑誌を読む背徳感を元手に業務用スーパーを建てる。

美容室に行って席に着いた時に出される雑誌のチョイスから自分がどう思われてるか知る、というのが緊張感がありながらも「君はこんな感じかな?」みたいな他者からの評価でもある気がして参考になるなーと思っていた。

デイリーポータルZの記事特選本、大阪の美味しい呑み屋が掲載されたグルメ本、編集部が選んだ名画ベスト100。通えば通うほどにヘアカタログやファッション誌から縁遠くなっており危機感を抱いていたし、そこに費やすお金もない(というより購読するほど情熱がない)から美容室でしかファッション誌を読めない身としては読ませて下さいませんか、という状況であった。恥ずかしくて言い出せなかったけど。

だけど世の中は便利になったもので、通っている美容室にもネットの雑誌読み放題サービスが導入され、席につくとiPadが一台渡されて好きな雑誌を勝手に読める様になった。

美容師さんからの雑誌チョイスによる自己のフィードバックは得られなくなったものの、代わりに読みたい雑誌が無くてヤキモキすることも無くなったんである。

読み放題にはファッション誌だけでなく自動車だったりスポーツだったりと、色々提供されている雑誌があり目移りしてしまう。

その中にアニメ情報誌の雄、「アニメディア」が当たり前の様に混ざっていて思わず選択してしまった。自身が中学生の頃、金がある奴はアニメージュ、ない奴はアニメディア、チャラい奴はニュータイプという共通認識が成されており、実際そこまでの価格差がある訳でもないのになーと思いつつアニメージュを購読してる人から借りるなどしていたのを思い出す。

しかし、美容室でアニメ雑誌を読むというのは中々の背徳感があり、こんなお洒落な空間でアニメ雑誌なんか読んでいいのだろうかという気持ちになってしまい躊躇われた。

一度もアニメオタクとジャンル分けされたことで嫌な目に遭った事がない自分でも「アニメオタクは肩身狭い」みたいな感覚があるのだなと思うと少し悲しかったけれど、どうやら表紙にまでなっている特集が見逃した「名探偵コナンで新一と蘭が彼氏彼女認識となる修学旅行について」だったので待ち時間にそこだけ読もうと思ってコソコソとタップした。スポーツ新聞のエロコーナーを家で隠れて読むお父さんみたいだなとボンヤリ思っていたんだけど、ある違和感に気が付いた。

雑誌の読み放題については、未読、既読の表示が出る様なシステム(その他、新着などもある)が採用されているんであるが、このアニメディア、未読の表示が消えているんである。つまり、この端末を利用した客の中にアニメディアを読んだ者がいるという事であった。

耳をすませば」の聖司くんの存在に気付いた雫の様な気持ちになった。誰かが先に読んでる…アニメディアを、このお洒落な美容室で!どんな人だろう!但し、特にトキメキは無い。

何となく密教者の様に地面に模様を書くことで互いの存在を分かち合うところまで妄想していたら肝心の読みたかった記事に到達するまでに待ち時間が潰えてしまい読めずじまいとなってしまった。

付き合いの長い美容室であるので切りながら読んでも何の問題も無いのだろうけど、視力が悪い為にカット中はメガネを外す為に雑誌を読む事が出来ない。次回はコンタクトを装着してから訪店しようかと割と真剣に企んでいる。

 

髪を切った後にカレーを食べ、その際にインドのウィスキーを飲むなどしてホロ酔いとなった状態で業務用スーパーへ買い物へ行ったら滅茶苦茶楽しかった。

これは普段自炊しているけどたまにしか業務用スーパーに行けないという全ての人々へ本気でオススメしたい最高に楽しい娯楽だった。

ただでさえ安い業務用スーパーの食材が酔っているので更に安く感じられ、肉類のグラムあたりの金額を見ては小さく歓声をあげてしまう程である。

1キロで900円程度のスモークチキン、500グラムで500円程度のベーコン、5玉で150円の冷凍うどん、500グラムで300円の冷凍チーズケーキなどテンションがあがってしまいカゴに放り込んでしまう。しかも食料品なので服の衝動買いと違って日々の食卓に出せる為に無駄にならない。味がイマイチだったとしても我々は自炊民である。己の腕さえあればなんとでも出来るという強みがある。

そして自炊民であるが故に酔って気が大きくなっているのに変なところで冷静になってしまうのも自分を知れるという意味で興味深い。

500グラム(しかも可食部のみ)で600円の冷凍アボカドがあり、種ぬきで500グラムって何個分だよマジでお得じゃん!と思ったけれどそこまで日常的に食べる訳でもないよなーと控えたり、生肉滅茶苦茶安っ!すご!と思いながらも、いやでも近所の肉屋の特価1キロ1000円の方が絶対美味いしとりあえずやめとこ冷凍庫もそんな空いてないしと買わなかったりした。

酔っている癖にお得さと生活スタイルを天秤にかけまくって一番損せずに満足感を得ようと滅茶苦茶頭を使っているのが自分でも解って笑ってしまった。

カゴに入れながらざっくり計算してしまう自炊民の習性もあり、お値段に感動する前に「よし、計算あってんな、想定予算内だ」となってしまい切なかった。お祭りの屋台にお小遣い1000円で立ち向かった小学生の頃を思い出した。

何度も書くが、これが一番楽しいのは食費をしっかり把握している自炊民である。台所に立たない奴にも安さは伝わるかも知れないけれど、伴う実感、リアリティーの有無は雲泥の差であろう。

自炊民の皆さん、お酒を飲んだあとに業務用スーパーへ行こう。絶対に楽しいから。(酔って人に迷惑をかけるタイプの人はお控えください)

ただし、買い過ぎると帰り道に重さで酔いがさめるので注意が必要である。

ハチクロの真山もおんぶした山田さんが途中から急に重くなったと証言していたが、持った肉が急に重さを発揮するのは道のりを半分踏破した頃である。お気をつけ頂きたい。

 

またー。