性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

ハニーフラッシュ的な。

突然だけれど、将来ハゲる不安がある。
男なぞ全員そうだろうと言われればそれまでだけれど、僕の母方の親戚は男性陣が高打率でハゲのプロなの。お前とは違うの。お遊びじゃないんだよ坊や。
ウェイトリフティングの代表選手の夫妻の娘さん(高校生)が同じ競技の日本期待の星として紹介され、可愛い照れ笑いを浮かべながら「東京オリンピックまではウェイトリフティングが恋人です」と真っ直ぐな瞳で断言した様を観て何故か思い出した。
よりにもよってそんな素敵な話から「プロの子供もプロなのだな→ハゲの家系の子供もハゲ」と連想してしまった事が今月一番謝りたい事だった。
その家族は京都に住んでいるらしいので、そっちに向けて謝った。
 
薄毛の青年がハゲのオフ会に出席したら「本物のハゲを舐めるな」とハゲの集団に説教されたと言うまとめスレを読み、ハゲはハゲで大変なのだなと今から戦々恐々としている。
喪失感まで階級分けされるなんて何かが間違っている気がするが、そのステージに立っていない又立たずに済むならそれは大歓迎と言うスタンスなので口出し出来ない。
父方は皆フサフサと言う希望もありながら、今から来るかも解らないXデーに怯えているのもどうかと思うが、クリトリック・リスやエキセントリックレコーズの社長なんかを観ているとポジティブなハゲもいるものだ、と励まされる。
一方、オワリカラのswingと言う曲では「太って禿たら殺してくれ」と歌われており、精神的に不安定な給料日前の終電に揺られながら聴くと「そんな簡単に人生のピリオドにリーチ打たんでも」と憎々しく思う。
何より、今現在通っている美容室が僕はとても好きで、そこに行けなくなる日が来たらと思うと怖い。
そこで奥さんがヘッドスパなんかをやっていたんだけれど、頭皮に良いらしいので本気で検討している。カット以外で理容にお金を掛けるなんて本初めてで、お金を掛けて髪を染めた事も無いので無性にハードルが高い。新しいお金の使い道にはいつも緊張感がある。
本人の名誉の為に名前は伏せるが、関西で一番素晴らしいギターを弾く男(僕の中で大学時代から変わらず)のキテたハズの生え際がある日を境に劇的に回復した事があった。こういうお金の使い方も検討する未来があるのか、と妙に感心した事を昨日の様に覚えている。
 
ダラダラと不安を吐き出しているものの、案外同じような不安を抱いている人はいるもので、会社の飲み会でもメンツが固まるとそういう話になる。
酒なんて体に悪いと何故か全員オレンジジュースに切り替えたりしてそういう話をする。若干楽しんでないかと思うが、楽しまなきゃやってられない。
いつかハゲそうなワタシ(笑)を謳歌させてくれ、と言うのはポジティブなんだかネガティブなんだか最早解らないがささやかさだけなら相当なモノだろう。
その席では大体ハゲる事に関しては暗黙の了解と言うか諦めがあり、抵抗ではなくその後についての話が多い。潔い。ラストサムライはここにいたのかとトムクルーズの胸を打つだろうがお前は入れてやらねー。家系図見て出直して来い。
主に熱論となるのは体格及び服装の話だ。
どんな体格で、どんな服装なら自分の心を満たせるのかについてかれこれ3回話し合われている。
毎回各自のスマートフォンでかっこいいハゲを探すんだけど、最終的に毎回ブルースウィリスに落ち着く。
外人コンプレックスと笑うなら笑え。
人間最後は筋肉とタンクトップなんだ。ブルースは毎回そうして僕たちを大いに楽しませてくれる。
開放的な気分になった僕らは「髪染めようかな」「パーマとかかけちゃう?」などと盛り上がるのだけれど、週明けそれを実行に移した者を見たことが無い。
諦めている癖に実に根深いものを感じる。
ちなみにこれまた名誉の為に言うが、メンバー全員、今のところフサフサである。問題の根深さがより伝わるかも知れない。
 
しかし時は2013年。多様で多彩で個性に固執する時代。
世の中眼鏡の度数がキツイせいで輪郭がレンズの中でズレている人が好き、と言うニッチとはこういうものかと勉強になるフェチにも遭遇しているので、ハゲがセクシーと言う国際色豊かなブームが日本に到来してもおかしくない。
それが来るかどうか、実際ハゲるかどうかはさておき、どっちでも良いから胸を張って生きていけたらと思う。
 
何この〆方。
 
 
本日のBGM
いったんぶ/はり手
文中に登場したエキセントリックレコーズの所属バンド。
所属前から何度も観てるけど毎回ビリビリ超電磁竜巻に超電磁スピン。
ハイテンションかつトゲトゲ。音の剃刀を振り回されて心の無駄毛はツルツルなのであります。