性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

Love Somebodyの悲劇(DJカオリremix ver)

DJカオリという名前を未だに覚えているにも関わらず、何者なのか、そして顔も全く思い出せないという現実に何故だか突然ぶち当たり動揺した。

他人の曲を集めてきたiTunesのプレイリストに自分の名前をつけて売り出していた人、という認識ではあるのだけれど、それにしたってファンでもない自分ですら名前を覚えているのだからとんでもない人物なのではないかと容易に推測出来る。

これまで最高に褒められた僕のプレイリストはライブハウスで自主企画をした際のもので、GLAY星野源を含む60分足らずのソレはTwitter換算すると4ファボ程度の好評を博した。この最高記録を金額に換算すると頑張っても1円になるかならないか。そこから鑑みても恐るべきはDJカオリの求心力、そして選曲センスである。

ここまで書いて調べた所、DJカオリは自身でCDのリミックスを手掛ける芸名ではなく職業としてのDJであることを知る。数々の勘違いと非礼を詫びまくらなければならない。

DJカオリさん及びファンの皆様、本当に申し訳ございませんでした。

そして、何故かDJカオリが土佐藩の出であるという事だけが記憶に残っていて、それが勘違いではない事が今回の検索で確認出来た。何故高知県ではなく土佐藩と紐付けられているのか、思い返すも定かでない。

ただ安藤くんという男が元ギャルの彼女の家からCDを持って大学のゼミ室に来た時に「DJカオリって実在するんだ」という話で非常に盛り上がった覚えがあり、そこで彼女の来歴を調べた気もするのだけれど、それにしても何故土佐藩という表現に落ち着いたのかは全くもって不明。

DJカオリは2013年にEXILE TRIBEのリミックスアルバムを発売しており、どう考えても江戸時代の偉人ではない。ただ、そこはかとなく彼らと近しく感じる訳は、DJ文化に明るくない自分の中でDJカオリは歴史上の偉人と同程度の「名前は知ってるけど」属性であるからだと思う。なんにしても何百万枚もCDを売り上げた偉大なアーティストであるので、マジで反省しないといけないと認識を改めるに至る。

 

それにしても、リミックスという作品形態との付き合い方は未だによく解らない。

最初にリミックス作品と出会ったのは小学生の頃、その多くは小室哲哉プロデュース、所謂小室ファミリーのシングルのカップリングであった気がする。子供心に同じ曲のバージョン違いを収録するくらいなら他の曲聴かせろと思ったものだった。

大人になった今ではリミックスは大胆だったり繊細だったりとその楽曲がもつ色んな側面を楽しむのに最高の表現であると思っているけれど、大体の子供にはそんなものは通じないハズだ。通じる子供なら今頃DJカオリみたいにバリバリと音楽の世界で働いているか趣味として没頭しているハズだ。

何がここまでリミックスの評価を下げ、破壊された自然の様に取り戻すまでに時間を掛けさせたのだろうと考えた結果、1人の男の存在に行き着いた。

 

織田裕二

それがその男の名前だ。

僕が織田裕二に抱いた最初の感情は憧れだった。地黒な上に日焼けを極め、アニメ化されれば確実に褐色キャラとして描かれたであろう思春期の僕にとって、織田裕二は最高に格好良い色黒の俳優であった。

ホワイトアウトに憧れて、ダムに就職する方法を調べるも怪談話のあまりの多さに断念するなど大いに影響を与えたのか与えてないのか判定が難しいヒーローであった。

僕は演技は勿論のこと、歌手としての織田裕二にもドが付く程にハマった。

後追いではあったものの、「歌えなかったラヴ・ソング」を筆頭に歌いまくり親戚の叔母さんにトレンディードラマの亡霊として煙たがられた。

特によく聴いたのが「THE BEST TRUCKS」「SECRET RENDEZ-VOUS」「11 Colors」の3タイトルで、その中でも楽曲としては優しく温かみがある泣きの「FLY HIGH」、珍しく淡々とシリアスな「SECRET RENDEZ-VOUS」などが好きだった。

そんな織田裕二が何故僕のリミックスに対する評価を下げるに至ったのか。それは1997年から始まったLove Somebody攻勢である。

本家シングル、既発アルバムにLove Somebodyを加えての再発、劇場版シングル、ベストアルバム、ラブソングベスト、リマスターシングル、新劇場版シングル・・・流石に愛し合い過ぎだろうという頻度でリリースが続き、その中で多数のバージョン違い及びremixが生み出された。

これが「こんだけ何回も同じ曲を聴くの辛い」という気持ちと「織田裕二の名曲はLove Somebodyだけじゃないハズだ」という悔しさに繋がり、リミックスに対して良い印象を抱けなくなったのだ。

その後、傷を癒してくれるアーティストとポツポツ出会いながら社会に出た僕に対し、その苦しみを風化させまいと2012年に投下されたのが「Love Somebody完全版」という作品だった。これまで発表された12曲のLove Somebodyが全て収録されているというニュースにクラクラした。

最早笑うしかない。僕はLove Somebodyの呪縛から逃れられないのか、と割と本気で落ち込んだ。

しかし、それ以降織田裕二が音楽作品をリリースしたというニュースは聞こえてこない。

あまりに聞こえてこないので、最近段々寂しくなってきてもいる。だけど決して油断は出来ない。またいつLove Somebodyのリミックスが投下されるか解らないからだ。

せめてそれがDJカオリremixである事を願いたい。

 

何でこんな話になってるんだろう。

 

またー。