性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

宅配クリーニングというものが世の中にある事を知った男の活躍。

向き不向き、能力を培ってきたかどうか云々は自分が誰より自覚しているので度外視して、まず服屋さんと美容室が苦手なんだけど、その次くらいに苦手なのがクリーニング屋さんである。何が苦手ってまず預けに行って、受け取りに行くという2回のムーブを必要とする事で、スーパーロボット大戦ですら2連続行動するにはかなりの経験値が必要である事から察するに自分にそう簡単に出来る訳がなく、毎年シーズン終わりに颯爽と出すなんて事が出来た試しもなく、衣替えから随分立ってからコソコソと、冬物のコートを暑くなってからダラダラ汗垂らしながら持ち込んで結局悪目立ちみたいな流れを幾度となく経験してきた訳である。
その上、次の季節の直前まで預けっぱなしなんてことが出来る程神経も太くはなく、サービスとして提供していないお店でやるのはそもそもマナー違反だが、預かってくれる所でさえも仕上がり日にしっかり合わせて受け取りに行く損な性質をしている。
これから解る様にお店には何の落ち度もなく、完全に自分由来で苦手意識が極まってしまっているクリーニング屋さんであり、コミュニケーションが重要視される服屋さんや美容室よりも適合出来ない事を諦め切れない微妙さがまた何とも気負ってしまう。
そんな訳で今年も冬物のコートやらスーツをクリーニングに出したいなと4月から思い始め、ゴールデンウィークも毎日思い続け、用意もしないまま連休も明け、ふと最寄りのクリーニング屋さんが施設改修に合わせて撤退している事に気付き、最寄りでさえこんなに腰が重かったのにもっと遠い店舗まで行くなんてダメだ、もう一生クリーニングしてもらった服を着ることは無いのかも知れないと打ちのめされていたものの、宅配クリーニングをお願いすれば良いのではと思いつき、自分の頭の回転の速さに天才を垣間見て歓喜、伊達に名探偵コナンを全巻所有(DMMブックスの100冊セールで全巻揃えただけ)して劇場版も沢山観ているだけあると褒めつつ、本当はそのサービスを思い付いた人が、その次に自分が思いつく程身近になるまで利用し続けてくれた先輩客の皆さんの方が賢い事にはとっくに気付いており、ウダウダと悩み続けた自分に気恥ずかしさを感じながらもサクサクと申し込みを終えた。
値段もお店に持って行くのと大差なく、集荷ですらネットで完結する有難い仕様。
とは言え、事前に申し込んだ点数を超えない様に不織布のバッグに詰めるという工程は不慣れで、何度も数えて詰めたにも関わらず結束バンドで固定(道中開かない様に鍵がわりに付ける必要がある)した後で1点オーバーしている事に気付く失態を犯してしまった。素面であんなに何度も数えたのにどうして間違えたんだ、初めての経験に緊張し、高揚しているのかと我ながら驚く。
結束バンドもクリーニング屋さんが送ってくれていたのに消費してしまい、100均で120本入りを買う羽目になってしまった。
これで120回失敗出来るぞ!とヤケになりつつ、こういう時にビニール紐とかで代用出来る太々しさが欲しいなとまたも不要なダメージを受ける。仕事なんかだとどうでも良くて失敗しちゃった!!!と言いふらすのに、こういう些細な事で失敗したんだなぁと思われるのが恥ずかしい意味不明な部分だけやたら高い己のプライドが嫌になる。
その後、集荷に来ていただいて冬物たちが旅立って行ったんだけど、今度はちゃんと届くのかな、とかちゃんと全員戻ってくるのかな、と自分以外はそれぞれプロしか携わっていないのに不安になっている。
初めてだから仕方ないんだけど、何というか小2の夏休みに知らない子供たちとキャンプに行くみたいな6泊7日のイベントに放り込まれたその初日の夜に寝ていたら家が恋しくなった参加者が啜り泣いている声で目が覚めて「あ、そっか暫く帰れないんだ…」とその時ようやく気付いてハラハラしたことを夢に見た。
立場的には送り出した側なので親の方な筈ではあるが、親は親で「あの子ちゃんとやれてるのかな」と心配だったろうし、僕も「あの子たち(コート2点、ブルゾン1点、ジャケット3点、パンツ2点、マフラー2点)、不安で泣いてたらどうしよう」などと思う訳だが、まあ所詮布なのでそんな訳もなく、随分とまあ古い記憶を引っ張り出して来たなぁ、と自分の記憶のディグり方がビンテージ向きなのでよーしアメカジでも嗜んでみますか!と思ったりする、なんて事はなく、只々仕上ってお届けされる日を待つ今日この頃である。


またー。