性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

オススメ入浴法と謎の読書録(2023年ゴールデンウィークの記録①)

今年の(というか今年も)ゴールデンウィークは特に予定がないので基本的にボンヤリ過ごしている。

5月1日及び2日についても部署の人間にはやたらと大型連休化するための有休取得を勧めまくって気分はネゴシエーター、最近まで観ていたビッグ・オーのロジャー・スミスを彷彿とさせるぜと思いつつ、言うてロジャーってそんなネゴシエーターとして機能してましたっけ?格好良いけども、などと考えている間に普通に他部署の都合で自分の出勤になってしまい、自分のお手柄で皆が大型連休謳歌している中で寂しく出社が確定してしまう悲しきネゴシエーター若くはピエロと化してしまった。

まぁ予定とか無かったし?と自分に言い聞かせながらも仕事というのは割とこう、人の面倒だったり嫌だと思うことを代行する事で成り立つ側面もあるんでね、今回は自分の番だっただけで、きっと大型連休を促進した功績が認められて誰か一人くらいお土産を買ってきてくれて「どこに行ってきて楽しかったんですよ」みたいな話を聞かせてくれたら良いなと今既に願っている。それくらいしか対外的な楽しみが無い。

とは言え、対外的にどうとかじゃなくて単純に時間的な余裕があるというのは素晴らしい事なので、せめて日記くらいまとめていこうとこれを書いている。

ひとまず、4月28〜30日はどうしていたかざっくり纏めたい。

 

4月28日(金)

先述の通り、人のことばかり言っているうちに己の週明けの月曜と火曜が出社となってしまったので反抗の定時退社。

何故か金曜日、ゴールデンウィークの「金」に引っ張られて連想ゲームの果てに辿り着いたのが「金の唐揚げ」でなくてコロッケで、自宅の最寄の一駅先に美味しいコロッケが買えるお店があったのでわざわざ最寄りを通り過ぎて足を伸ばしたら臨時休業だった。

そもそもコロッケの為に一駅乗り越し精算かませる自分の食いしん坊っぷりには目を見張るどころか見張り過ぎて眼科が警鐘を鳴らし兼ねない眼圧であるが、臨時休業とは何とも運がない。大人しくコンビニのコロッケにしておけばこの悲劇に見舞われることも無かったろうに、悔しい気持ちを紛らわす為に「そうそう本屋にも行きたかったんだ」と無かった予定をでっち上げて自分を慰めた。

そういえば「金の唐揚げ」どころか唐揚げ屋さんも一時に比べれば随分と減った気がする。映画「パラサイト」で描かれた韓国のブームの盛り上がり方とその悲惨な終焉っぷりはやっぱり日本にも全然あるのだなぁ、自営というのの難しさに暗澹たる気持ちになる。どう考えても自分には向いてないし、世の中の自営業者の方々はマジで凄い。

本屋では休み中に読む為に興味が向いた本を買おうと物色した。

本当はスープ作家の有賀薫さんのレシピ本が欲しかったんだけど、いざ入店すると目移りしまくってしまい完全に失念していた。

有賀さんは先日放送されていた「スイッチ・インタビュー」で飯豊まりえさんと対談されていて、その生活に根ざした感じが素敵で、また飯豊さんをイメージされたシンプルなスープが美味しそうで一冊欲しいなと思っていた。本はそうそう逃げないと思うので早めに購入したい。

飯豊さんも大切にしている事の軸がしっかりしていて素敵だったし、同番組はビジネス系だったりライフハック系、アート・エンタメ系だったり、そういう対談とは全く違って、「何かを成した人・成さんとしている人」と「その人と話したいと願っている何かを成した人・成さんとしている人」の対談なので、その組み合わせの両方への興味が薄い回でも楽しく観られるし、あまり同ジャンルで対談する事がないので専門的にならず、個人の思いだったり価値観にフォーカスしてくれるので観ているこちらも何か一つ拾えるものが必ずある構成になっており、とても好きだ。

全然気質の違う人が考えている事が割と近いと感じられたり、何となくしか知らなかったその方の活動の根源に滅茶苦茶共感出来たりすることは、身近な誰かの何かに想像が及ぶ助けになってくれる気がして、そりゃエコノミストの対談みたいにビジネスチャンスとか資産形成に一役買う様な重要性は無いかもしれないけれども、そんな程度と言われる事の方が大事な場面だってあるはずだ。

そういう余裕を失いたくないなぁ、とたまたま2025年問題云々みたいな事を考えてしまった直後だったのもあって感じたし、有賀さんのレシピ本を買いたいと思うに至った訳である。結局買い忘れたけど。

そろそろ球場に試合を観に行きたいなと思っていたのもあって、小林至さんの「野球の経済学」と西武ライオンズのユニフォームが表紙になっていたので宮島未奈さんの「成瀬は天下を取りにいく」を購入した。前者に完全に引っ張られて後者を購入したのだけれど、実は野球は全く関係なかったようで、そんな理由で同著を購入した人が他にもいたらソウルメイトとしてやっていけそうだな、ご連絡お待ちしておりますという感じだった。文通からお願いします。

コンビニでコロッケが手に入らず(準備中とのことだった)同じ揚げ物枠のフライドチキンで欲を満たした。

吉住さんのラジオを聴き、野球の速報をアプリで追いながら筋トレをして、その後で読み進めていた柚月裕子さんの「暴虎の牙」を読み終えた。読了ってやつである(気恥ずかしくて使えた試しがない。ユニゾンスクエアガーデンの「Q.E.D!」と歌うのすら恥ずかしがってしまうのでこんな言い方になってしまう)

同作は「孤狼の血」シリーズの完結作でマル暴とヤクザの攻防を描いた作品なのだけれど、大変にバイオレンスなのにスルスルと読める不思議な作品でイメージがとにかく湧きやすくて大好きな作品だった。映画も面白かったけれどこちらも大変バイオレンスなので人に勧められないのが残念。

この完結作はこれまでと違い愚連隊が抗争に加わった三つ巴っぷりで、また主要人物の懲役を挟む事で世間の変化に翻弄される時間という相手も加わって哀愁というか、切なさもたっぷりでとても面白かった。

ただ、率直に暴力!みたいな部分も多にしてあるので、緩和するつもりだったのか小川洋子さんの「猫を抱いて象と泳ぐ」も同時進行で読んでおり、こちらもその後に読み切った。世界観が違い過ぎて我ながら読み合わせ(食い合わせ的な意味のつもり)が酷いなと思いながらもしっかり読めてしまったので自身にとっては良かったのだと思う。

こちらは数年前に一度読んでいて、再読だった。

名手として伝説的な存在となった機械仕掛けのチェス人形とそれを操る主人公の物語で、儚さと優しさと無慈悲さを感じて切なくなってしまう。

世の中の無理解っぷりや容赦の無さの中で、自分を助けてくれる存在や、自分の出来る事を愛せるか、全う出来るかを延々と考えてしまう。自分に出来る事を卑下しがちな自分からすると孤狼の血シリーズの方が優しく思えてしまう部分もあるのが不思議な感覚だった。

だけども、幸せというものの形を主人公が捉えて歩んで行く様はとても温かい気持ちになれた。

初めて読んだ時も今回もチェスの事はほぼ解らない。ヒカルの碁も結局最低限のルールしか解らずに読んでいたし、三月のライオンもそんな感じである。

解らなくとも楽しめてしまう作品の魅力もさる事ながら、解らないなりに没頭出来るのもある意味想像力の成せる技なのかな、なんて思いながら寝落ちた。

 

4月29日(土)

朝からスーパーへ行って買い物など最低限を済ませてしまう。

それから小林至さんの「野球の経済学」を読んだ。

ほぼ図解という感じで、読み物という雰囲気では無かった。アメリカのメジャーリーグと日本のプロ野球の市場規模がどう違うか、何故違うかをメインに、あれこれを「こういう部分にはこういう仕組みでこれだけお金がかかります、これだけ稼げています」みたいな事を教えてもらえた。

広告料金やボールボーイの時給、選手コラボ商品やグッズがどれだけの収入になるかなど、野球に限らずプロスポーツを観て興味が湧いた事がある人にはオススメ出来ると思う。

思ったよりあっさりと読める文章量だったので、そのまま宮島未奈さんの「成瀬は天下を取りにいく」も読んだ。

先にも述べたけれど、野球付いていた自分の衝動のまま買ってしまったので、のっけから「西武は西武でも百貨店の方か」と勝手に足払いを食らった気になったけれど、物凄く面白かった。

淡々と、あまりに強烈で魅力的な成瀬さんと、その成瀬の推進力を信じてやまない島崎さんのやり取りに笑い声を上げながら読んだ。成瀬さんが好き過ぎるけれど、強烈な個性の持ち主である彼女が揺らいでしまう程に真っ直ぐに「成瀬は成瀬なのだ」と見守ろうと行動出来てしまう島崎さんの異常なまでの信頼に心を打たれる作品だった。

帯のコメントを書店で確認して貰えたら大体「良さ」の方向性はわかると思うんだけど、その3倍くらいの威力でやってくるので是非オススメしたい。

中学生から50代くらいまで、あまりに広い射程と言われようともそれくらい広めにオススメしたいと思った。

僕も最寄りの西武百貨店が閉店した事があり、それを思い出しながら読んだ。

初めて無印良品に足を踏み入れたり、本屋さんの広さに驚いたり、レストランで親にご飯を食べさせてもらったりした思い出が蘇ると共に、それが不可逆で寂しかった事が間違っていなかったとようやく自分の中で納得いった気持ちになった。

特別なことなんて起こらなくても、ただそこで過ごした事を大切認定しても良いのだぞ、と念押しして貰った気がする。

雨が降ってジムにも行く気がなくなってしまったので一気に読み切ってしまった。

寝る前にアマゾンプライムで原作のほとぼりが自分の中で冷めてからにしようと思っていた「進撃の巨人」のアニメを観始め、そのついでに筋トレ。

人類はその日思い出しちゃったわーとなりながら就寝。

 

4月30日(日)

本を読みきってしまったので電子書籍で読みかけのものを読みたいなぁと思いつつ、ダラダラしているうちに時間が過ぎた。

住んでいるマンションの防火管理者の担当になってしまったので、講習を受ける為に申込先を調べたりチマチマやってみるものの、気乗りするものでも無いので己の使命感の弱さにガッカリしながら間にYouTubeを適当にザッピングしながら講習日程と場所を調べて何とか申し込みを完了した。

道草を食い過ぎてお腹いっぱい、2時間近くかかってしまった。

録画していた「天国大魔境」を観ながら筋トレ。

夕飯を食べたら「ドキュメント72時間」の人形供養寺の回を観て、お風呂に長めに入る予定である。

最近、体をほぐす的な意味合いで週に一度は長風呂をしようと決めており、とは言え暇だと続かないのも目に見えていて、何となく知らないアニメのサントラかaikoさんのアルバムを適当に流して湯船に浸かる事で狙い通りの効果を得ている。

知らないアニメのサントラはその楽曲から何となくどんな作品なのか、どんなシーンで流れている曲なのかを想像していると時間が経っているし、aikoさんのアルバムは「うっわ切な!!」と悶える事で時間が経っている。

真空ジェシカのガクさんとストレッチーズの高木さんがルームシェアをしていて、深夜に突然aikoさんの曲について語らい始める光景をYouTubeで見かけ、その気持ちが解ると共にそれが出来る関係性が素晴らし過ぎて悔し涙と流しながら笑ってしまったのをいつも思い出し、悔しさをスルメの様に噛み締める時間もあるので余計に時間が経っている。

それを防水仕様のスピーカーもなく、生活防水のiPhoneなのに画面が割れている為に何となく持ち込む事が躊躇われ、脱衣所で少し大きめの音量で流しっぱなしにする事で湯船で聴けるというコンディションで嗜んでいるので、どっちにしても人が観ているアニメの音だけ聴いているとか、人が聴いているaikoさんの音漏れを拾っている様な感覚でシュールさが増す。侘び寂び、と言えば聞こえが良くならないかと思っているが、どうなんだろう。

今日はどちらのパターンで長風呂しようか、どちらにしても貧乏くさい。

気に入っているのでどっちでも良いですけども。

明日は仕事なのでとりあえず頑張るぞ、と今の所は思っている。

 

またー。