性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

ゴールデンウィークに何してた?僕は何かをずっと眺めてた!

思い出になったりならなかったり、人によっては10連休というかなりの大型連休になった2024年のゴールデンウィーク

個人的には間の平日にそこそこ働いていたので大型という実感は乏しかったけれど、出勤日も含めて色々と観たり読んだりしていたのでその雑感をまとめて書いておきたい。
如何にインドアに過ごしていたかが丸わかりになるが、大型連休の実感が乏しかったんだから仕方がないじゃないか、という苦し過ぎる言い訳を添えて誤魔化したい。


<映画>

01:ゴジラ×コング 新たなる帝国(劇場)
理想と現実に怒ってるコングとか、何かに備え過ぎて冷静さを欠いて怒ってるゴジラとか、割と複雑な情報に怒ってる怪獣たちを比較にならないくらいすっからかんな頭で「めっちゃ怒ってはるやん」と観ると同時に「人間ってちっぽけやな」と痛感させられる映画。


02:アイアンクロー(劇場)

痛い思いして鍛え上げて痛い思いして富と名声を手に入れんと親の稼業と夢を継いで頑張ったのに手持ちのカード全部からプレッシャー掛けられて精神衛生に支障をきたす一家の映画。


03:バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー(アマプラ)
事故で記憶喪失になって自分をヒーローだと思い込んだ男がラッキーマンばりの幸運を味方に割と人の幸せをぶっ壊しながら悪を成敗する感じの物語。
ツンデレな妹が兄である主人公の為に割と何でもやらかすその溌剌としたサイコパスっぷりに悪の教典を思い出した。


04:Frank(アマプラ)
情熱はあるけど才能に恵まれない主人公が、被り物をした才能豊かなフロントマンと個性派バンドに加入して活動して行く物語。
ユーモアたっぷりな空気感なのに、才能を発揮する為にも才能がいるし、才能を自覚するにも才能がいるし、才能なのかを見抜くにも才能がいるという事をずっと提示されるという、気付いた順にもうやめてくれとなる要素も兼ね備えた割とヤバ目な作品。
コメディーかなぁと思って見始めない方がいいと思う。僕はどこに感情移入しても結構凹んだ。


<テレビ>
05:プロフェッショナル 青山剛昌
黙々と一人で思案し、描いている姿が想像していたキャリアの長い漫画家からかけ離れていて、物凄く孤独で身を削って生み出して行く作業なのだなと思ったし、格好良かった。紙飛行機の折り方を漫画で分かりやすく示すというのがどれだけ大変なものなのか考えずに読んでいたんだけど、その難しさに気付かせない凄さに痺れた。
広いリビングの座り心地良さそうな小さな1人掛けのソファに窮屈な姿勢で寝転び、天井を見上げながら構想を練る青山先生。横に足を伸ばして寝転べるほどデカいソファがあるのに敢えて縮こまっている所に何故かプロフェッショナルの拘りを感じた。


06:イシナガキクエを探しています
人探しの情報収集、解決番組のフェイクドキュメントだけど何か悪いことに加担してしまったんじゃないか、呪いの対象になってしまったんじゃないかと不安になる構成でテレ東と大森さんのタッグは身構えていても怖い。


<本>
07:きれはし/ヒコロヒー
文章が綺麗というか言葉選びが余りにも適切で流れる様な文体に感動しているのに内容が面白過ぎて爆笑しながら読まざるを得ないという、自分がバグってしまったのかと錯覚する本だった。
ヒコロヒーさんのサバサバした口調で脳内再生されてしまうのでエッセイとして完璧なんじゃないか。
読むだけでヒコロヒーさんが伝わる。


08:歩山録/上出遼平
登山をしながら自分と向き合って過去を振り返っている内に不可思議で絶望的な状況に陥って行くような物語だった。
大人になった今、昔の自分を叱ってやりたい、慰めてやりたい、励ましてやりたいとか、選択を誤るなと忠告してあげたい気持ちになった事は山ほどあるけど、それを経て今があるからなぁ、人生って登山なんかなと思いながら読んでいたのにとんでもない展開になっていって、もう普通に怖かった。


09:ボーダー移民と難民/佐々涼子
日本という国でここまで人間に冷酷でいられる仕事ってあるんだなと絶望的になる入管、移民と難民の世の理解度の乏しさへの恐ろしさをこれ以上なく思い知らされる一冊だった。
勿論、彼らの人間の尊厳を護らんと動いている方々には頭が上がらないんだけど、難民認定されず、過酷な状況にも関わらず真面目に暮らしておられる方々の強さに涙が出てしまった。


10:チョウセンアサガオの咲く夏/柚月裕子
胸糞もの、時代もの、何故かおそ松さんパロまで収録された謎のごった煮短編集だった。
全部がどことなく曇天て感じで、孤狼の血シリーズの淡々としながらもどっしりした文体とはちょっと違う質感だった。


11:怠惰の美徳/梅崎春生
あくせくした世の中に上手く馴染まず、怠惰に生きるには、という皮肉っぽいスタンスの本かと思って買ったけど物凄く勇気をもらえる本だった。
満員電車に書かれた章が現代人の善悪の歪さとそれを考えない様に暮らしているという事実から逃げずに綴ってくれていて嬉しかった。
社会に求められる優良な人材である事も、自分が求める嘘のない自分である事もどちらも難しく、どちらがどうと優劣つけるようなものではないけどなんだかな、という2024年の自己承認の苦しみにピッタリの本が50年以上前にあったのかと驚いたし有難いなと思ったし、人間そう変わらんのだなぁとも思った。


またー。