性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

500円で。

ライブにおいて社内で右に出る者はいない、みたいな有り難くも何ともない肩書を背負わされて日々それと全く関係ない任務を遂行している。
週末の楽しみに河川敷で燻製作るのが趣味の人と同じくらい日頃の仕事に影響を及ぼさない趣味ではあるのだけど、「あの人は燻製を作る人」みたいなイメージがあった場合、こう、何気ない事とか聞きたくなる訳で。
そんな感じでライブハウスについての何気ない質問(ダイブは行われるのか、クスリは売っているのか、バンドマンは客の女の子を持ち帰るのか等)を受ける。
その中に「当日券のチケット代500円UPって何なんだろう。」と言う質問があった。
あの500円はどの様に導き出された500円なのだろう。
「ほら、当日突然来る人より予約してくれた人の方がお得感あって欲しいし...」などと言う当たり障り無い回答で場を切り抜け、先に述べた背負わされた肩書の威厳を何故か守ってしまったのだけれど。
凄い気になる。
本当に僕の返答そのままなのか。
それとも「お前の席とか想定してねぇし」みたいな実質地元に残った奴だけで定番化しているクラス会に都会に出ても結局垢抜けなかった青山君(偽名だが本当に「お洒落なのは東京に住んでても名前だけだよね」とか言われてた)がひょっこりやって来た事に対するクソ幹事の様な感情が根幹にあるのか。
ちなみに僕は青山君が来てくれて心底嬉しかった。トイレ行くフリして帰った。会費は後々ゆうちょで振り込んだ。あなたの住む街に、ゆうちょ。
そこまでいかなくとも「ちょっと///来るなら来るって言ってよ!//ちょっと待ってて!片付けるから///」とか言う感じでウェルカムだけど急で困っちゃうトキメキtonightだよ...的なアレだろうか。
アレって何だろうか。
そっちの感じなら就活を終え、C1000のCMの本田翼だったらば完全に油断したと舌を噛み切る様な恰好、そうつまり毎日エルレのバンドTで学校に行っていた頃を思い出す。
大阪の環状線と言う割と本当に環状に走っている電車で力士に挟まれるという肉感溢れる体験をした僕は次第に大きくなる夏の足音を感じながら「あぁ、力士に挟まれるの凄い迫力あったな」と思い出し笑いを浮かべつつ通学路を歩いていた。
力士に挟まれる圧迫感に想いを馳せていた所、独り暮らしをしている澤田(仮名)の家が見えてきた。
澤田の家によくスーファミをやりに行っていた僕の脳裏に何故だか「力士=ボンバーマン」と言う公式が舞い降りた。
力士に挟まれる絶望感は爆弾に挟まれるボンバーマンのソレでは無いかと思った、のだと思う。当時の自分の思考は今の僕にもよく解らない。
澤田は家にいた。いつもはトランクスにくたびれたTシャツと言うだらしない姿で家にいるのに今日はHEP(大阪の学生が何故か大挙するが中身は大したことないスポット)で買った一張羅を着ていて、しかも玄関に出しそびれたゴミ袋が無い上に脱ぎ散らかされた靴も無い。
僕は本能的に澤田が警戒心を抱いた。澤田は何か、危機的な状況にあるのかも知れない。もしかしたらクスリでもやってるんじゃなかろうか。
そんな僕の不信も他所に、何だかニヤニヤしながら澤田が言った。「えー何?いきなり来るとかどうしたん?」チラチラと廊下の奥の部屋を見やる澤田。奥に何者かがいるらしい。何がそこに居るんだ、澤田。
僕の目くばせも虚しく「あがる?あがる?」と謎に上機嫌な澤田。澤田はもしかして僕を巻き込む気だろうか。疑念は拭えない。しかし、待ち受けているの者への興味が僕に靴を脱がせた。あわよくばボンバーマンもやりたい。ここまで不信でもまだボンバーマンがやりたかった。
結論を言えばそこに澤田の人生初彼女がいた。(ちなみに先月まで別学部の知り合いの彼女だった人)
澤田は僕の背中を叩きながら「特別だからな!」としきりに言って、何故か3回も彼女を紹介してくれたのだけれど、初対面じゃなかった為に本当に気まずかった。
そういう「来るなら言ってよ///もう!500円で許してあげる!///特別に見せてあげるんだからね!///」みたいな。
そういうアレで500円なんじゃないか説が今、一番僕の中でキてるんだけれど、どうなんだろう。
え?違う?
よろしいならば戦争だ。
 
またー。