性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

崩壊書評vol.02

前回の崩壊書評を読んだ人に「お前の有から無を生み出す姿勢は心配になる」と言われたので、本当に微かにやった意味はあったのだなと図に乗って続けたいと思いました。
随分前にどうやって本を選んでいるのか聞かれたのですが、面白かった本まとめスレをいくつか回って向いてそうな本を適当に買ったり、本屋に行って直感で買ったりしてるだけです。主体性を地元のポケモンセンターに預けたまま旅に出たサトシはカスミに押された勢いでそのまま結婚。必死に指を振るサトシにカスミのメガトンパンチが炸裂。


黒い家/貴志祐介(小説)
読む度に初めて読んだ中学生の頃の「保険を仕事にすると顧客に殺される」という思い込みを思い出す。


美味しいケーキは数学的なバランスで成り立っていて、公式通り食べれないと最大限その感動を味わえないから、パティシエとやらは割と意地悪くこっちに予習復習の足りなさを突き付けてくる恐ろしい職業だな、と思う。
イケメンが作ったケーキって美少女が作ったケーキよりも美しさを感じる。津田雅美先生作「彼氏彼女の事情」の完全無敵暗黒王子有馬という男が所属する強豪剣道部が学祭に完璧なアフタヌーンティーを出すという催しパートがあり、それって最高やん!と声を大にして言いたかった。
華やかな生菓子の過程の無骨な労力は優雅に進む白鳥の水面下のソレ、もしくは自撮り民の対SNS用への己磨きに近いような。


自分が考えてるより周りが優しかったり期待してくれてても己を憂いてばかりいると全部消えてしまうよなーと居酒屋で自分の分だと言われた皿の上の唐揚げが誰かに喰われるのをボケーっと眺めていた。


ハッと息を飲むという事が続きすぎると過呼吸になるんじゃないか。能年玲奈の息の飲み方と壇蜜の息の吐き方には公式がある。自意識の目指す先と現実の乖離が人を着飾らせる。安い居酒屋でゲラゲラ笑いつつ実は結構傷付いてるのに時折大人のハチクロかよってくらい切に片想いっぷりが炸裂する瞬間がやってくる。ライフハックと言いつつ使えないものばかり吸収して縦にも横にも成長するワ・タ・シ。


人質たちの朗読会/小川洋子(小説)
嘘も何もなく人に語れる自分の物語は多分、人生で相当印象的な事だと思うんだけど現状で切れるカードが全然ないなーと思うからまだまだ生きますね毎日が繰り返しだとしても。何だっけドリカムが何度でも何度でも歌ってる感じは疲れるから、そんなんじゃなくて星野源的な可愛い顔して斜に構えた感じのスタンスでいたいっていうかあんな顔になりたい。


ヒップな生活革命/佐久間裕美子
好んで飲まないコーヒーでスタバは不味いとか言えば最低限通っぽくいられるんじゃないかと思うんだけど、品川の新幹線の改札内にあるスタバの店員さん優しかったからスタバ美味しいって僕は思う。志に投資するとか大切な物の共感で物を買う、というソレをつい先日うまい棒プレミアムで体現した身としてヒップな人々を若干身近に感じているのだけど勘違いだわこれ。でも人生なんて大抵思い込みじゃね?良いと思った物に金払うって最早小学校で教えないといけないレベルで揺らいでる気がするわ。


本当のロマンチックはこういうものであって欲しいと思う。ジブリと同じ緯度にある。ただし駿ではない。
ジブリ芸能人声優やめてくれとか言う人たちは自分のここぞの声とやらを録音して聞いてみると良い。本当の親近感がそこにある。え?そういうの求めてない?ジブリなのに?


壁男松本大洋を思い出しながら買って読んだら精神的にトレモロトレモロとトモロヲの世間における認知度は何方が上なんだろう。トレモロが好きなギタリストは安部公房が好きそうだな性格に難はなさそうだけどちょっと面倒かも知れない。



このペースで書いていくとすぐリアルタイム読書に追いつく気がする。いっそ追い越してしまえたら、と思うけど捏造良くない。

またー。