織田裕二がカーキのモッズコートをはためかせて逃走する冷凍うどんを必死に追いかけているのに出くわして「あぁ、ロケやってんだな」と東京の人ですらここまでロケ慣れしますかという無感動具合で素通りして会社でそれを話したら全員から何故連絡しなかったんだと悔しがられ、事務の子には泣かれて途方に暮れるという夢をみた。終わらないトレンディードラマ、記憶の中でいつまでも浅黒い僕の織田裕二。
弱小管理職なのだけれど、弱小管理職故に肩書がぼんやりしている。
名刺には「リーダー」と書かれている。何なんだリーダーって。
強いて言うならリーダーみたいな仲良しバンドみたいなイメージを受ける。
実際どれほど重い責があるのかは怖くて確認していないけれど、リーダーっぽい業務はしている。
正直ベース、お願いベースで指示を出したりしている。何だよ〇〇ベースってゴミみたいな日本語。ホワイトベース以外認めないからな。
そんな訳で表現的にぼんやりしている。どれくらいの立場なのか社外に出ると凄い聞かれる。
話術に明るい相手だとそんなことを話題にしなくとも乗り切れるのだけれど、相手が自分に拮抗するコミュニケーション能力だった場合、凄い食いついてくる。
水を得たさかなクン状態で、ギョギョ!リーダーなんですね!みたいな展開になる。
横文字特有のスマートさが立場のぼんやりっぷりに拍車をかける。
リーダーってどれくらいの役職なんですかね!みたいな切り口で、思ったより重責だったら嫌だから聞かない様にしている、と正直に申告する訳にも行かず笑って誤魔化している。
中学2年生まで住んでいたマンションで自然とそのマンションに住む随分年下の子供たちの面倒を見る(夕方まで遊んであげる)事が多かった。
その時、何故か保護者の人たちから「リーダー」と呼ばれていたのを思い出す。
今考えればちょっとした学童保育及び無認可保育状態だったのだけれど、それをクラスメイトに聞かれて「リーダーって何だよ」と質問された時も同じ様に笑って誤魔化していた。
人間はそんなに簡単に変わらないと思う。変わったフリが上手いだけだ。
あ、ちなみに課長らしいです。
これ書いて公開するまでの間にキャリア面談みたいなのがあって、耳をふさぐ僕に上司が「怖がらずにちゃんと聞いてくれよ!」とまるで少女漫画の様な展開で無理やり知らされてしまいましたとさ。
でんぱ組.incの「あした地球がこなごなになっても」に共感と言うか、励まされていたんだけどこれが浅野いにお先生の作詞だと知った途端に愕然としましたね。
まずおやすみプンプンまで続いてようやく絶ったハズの浅野いにお節に知らぬ間に踊らされていた事に震えた。
まーた僕の人生に顔を出すのかお前は。おかしいと思っていたんだよ、何かMVにもチラホラ浅野先生っぽい絵が出てくるしさ。
元彼に振り回されるOLか僕は。
後は、おっさんの書いた歌詞に可愛いなぁとときめいていた事に震えた。
おっさんの作った可愛いに引き寄せられるのはおっさんの証。ようこそ地獄へ。
いや、普段は警戒をしてると言うか、男が書いている可能性みたいなものを感じながら歌詞についてはビジネス推しを貫いていたんですよ。
それが「風変りな部屋に住み それとなく疲れてて とはいえお仕事は とても順調なの」と言うフレーズでガードがガクっと下がってしまったんですよ。
だってね、この絶妙な自虐と肯定に根暗なサラリーマンは共感しますよ。瞬殺。
中田ヤスタカで散々な目に遭っているというのに全く学習しない、と言うか徐々に学習できなくなっていくのだと思う。
どうしても惹かれる。取れる対策としては、それを受けて自分なりに何が良かったかちゃんと分析して性癖を明らかにしていく事で妙に冷静になるくらいしかない。
とか言ってるのもどう考えても気持ち悪いんだけど、そんな感じで今日もやってまーす。
またー。