朝、起きて、アニメを二本のんびり観て、新幹線。一路岡山へ。
大久野島か蒜山に行こうと思って前日に調べていたのだけれど、始発で出ないと満喫出来そうもないので諦め何かないかと調べた結果、児島に行った。
片道6000円しなかったので(もっとする印象だった)ので金銭感覚がバカになってしまい、色々散財した。疲れた瞬間にカフェに入るなどパリジャンスタイルで過ごした。デブ街道まっしぐら、いい旅夢気分。
児島は岡山から電車で2〜30分という印象。観光船に乗れるという前情報により田舎だと思っていたせいか、思ったより都会でビックリした。
瀬戸内海の魚介類が食えると思っていたらマジで一切店がなくて(あっても事前予約のみだった)、諦めて麦茶が入ったコンビニ袋を手に観光船の時間までボンヤリ海を眺めていたら、真裏にあった裁縫工場で働く外国人の人に「何人?」と話しかけられた。日本人です。とても明るい人だった。海鳥じゃなくてカラスにLチキ狙われるよという海感の無いローソン界隈の助言を頂戴する。
乗り込んだ観光船はレトロ喫茶店の様な内装で、トイレが屋外デッキについていると船内放送があり、じゃあデッキ出れるじゃんと思ったら完璧に鍵を閉められ外に出られない様にされていた。マジかよ。トイレ行きたい人たちは45分間の我慢を強いられるエキサイティングな展開。
瀬戸大橋の下をくぐるなどしながら、ちょいちょい多くの人が倒れ悲しみが広がったという趣旨のシリアスなナレーションを聞かされる大変刺激的な航海であった。
思いの外、時間が余ったのでジーンズストリートに綿パンで乗り込んだ。ジーンズストリートにジーンズ以外を履いて訪れると姿をジーンズに変えられてしまい、ジーンズストリートの入り口に吊られゲートの一部にされてしまうという僕の妄想内のみでまことしやかに囁かれる都市伝説を思い出したものの、訪れている人の大半がジーンズでなかったので「お前ら空気読めよ」という気持ちになってしまった。自分も綿パンだった癖に。しかしガチ地元民は本当にデニム率が高かった気がする。地域で広報を担うというかなんというか。
ていうか、単純に衝撃的に過疎っていて切ない気持ちになった。ネットショップが主流の時代らしい風景だった。
この日最初の食事はジーンズの如き真っ青なインディゴソフトクリーム(藍パウダー添え)であった。味は普通に美味しかった。
結局、探し回ったものの瀬戸内海の魚介類を食べさせてくれるお店が存在せず、諦めて岡山まで帰った。安くて美味しいが普通の定食を食べる。
岡山城と超激アツ観光スポット水辺の桃くん像を何年か振りに訪問し、懐かしい気持ちで桃くんを眺めながら気紛れに買ったアンパンを食べる。
岡山駅に戻り、岡本太郎をコンセプトに据えたカフェで桃太郎の鬼ヶ島をモチーフにしたスイーツを食べようと思っていたらまさかの15時で既に売り切れという事態に見舞われ打ちのめされてしまう。ようやく辿り着いた鬼ヶ島が先客により制圧されていた気分。平和が戻って良かったとは思うが、僕の手で倒したかったという気持ちで一杯になり、コーヒーを一杯飲んでさっさと退店した。
この悔しさを晴らさねばならないという気持ちで、岡山に行くと大抵お世話になるケーキ屋さんに行った。近くのスタジアムではJ2所属のファジアーノ岡山の試合が催されており、大変活気があった。
ケーキは相変わらずとても美味しくてとりあえず2個食べた後、もう1つお代わりして食べた。次に来れるのは何年後か判らないので食い溜めである。穏やかな気持ちになる。
1人でブラブラしていたので「次はどうしようかな」だけを考えて一日を過ごせた気がした。これは大変良い。全ての余計な事から解放されるというか。今後も度々機会をこの様な設けたい。
ライブ。
2017.07.23 @岡山ペパーランド
ペパーランドは音が大きいのに五月蝿くないという格好良い音がするライブハウスなのでとても好き。久し振りに来れて良かった。
※セトリのネタバレにご注意下さい。
ふちなし
何年か前にハマって通販をお願いし、送って貰った音源よりもガツンとしているし和のお祭り感があった。生で観ないとわかんない事ばっかりだなーと改めて。
ドラマとベースがガツンとした音を出して、鍵盤が乗っかってくる感じで、自分が普段聴くギターレスによくある鍵盤が目まぐるしく音色変えてノイズバリバリというものじゃなくてリズム隊の勢いに華を添える感覚に個人的には思えた。
穴あな
新曲「幽霊船」も含め、どんどん浮遊感と不穏さが増していて根暗ポップが研ぎ澄まされている。カラスは考えるのポップさがたまんない。
随分久し振りに観た気がするけど相変わらずしっかりしてんなーと。
スピード感のピークが1曲に絞られているセットリストの方がその怪しさとポップさのオーラみたいなものがジワジワと伝わって気持ち良い。テレサハウスがこの日の早さのピークで、抑えた分だけ破壊力があった。
ミスターフルスイングで言えば根津みたいなバンドである。
リードギターのフレーズ及びベースのウネウネした所が好き過ぎてやばい。
いつか沸々と湧き上がる浮遊感だけでとんでもないテンションに連れていって欲しい。
CHAI
海外ドラマに出てきそうなバンドだった。
磨き上げられたポジティブなセンスでネガティヴを明るく飾って次々差し出してくるスタイル。
演奏力とか歌唱力とは全く別次元の、圧倒的表現力が楽しくてゲラゲラ笑いながら観ていた。
Deerhoof、Cibo Mattにゆりやんレトリィバァが加入した様なインパクトであり、それよりも「よくこの笑いに振り切れそうな展開なのにクッソ格好良くかまして踊らせてくれるな」と感動してしまった。ブッキングありがたや。
こんなタイトかつソリッドな音してたっけ?と思わずにはいられない「ドアたち」スタート。半年以上間が開いたから免疫が薄まってしまったのかも知れない。
魔法でも剣技でもなく魔法剣みたいなバンドだなと思った。
「すごいコンサート」は相変わらず人力で完全なる力技なファストっぷりと揺らぎにテンションが突き破れてしまう。
「ペパーランドの深夜族」は相変わらず素敵であるし、これが聴けるなら可能な限り岡山ペパーランドには辿り着きたい。歌われるライブハウスってスゲーな。
結局、リリースツアーとなるに至った新曲は一度も聴かずに当日を迎えてしまった訳なのだけれど、「ベルトコンベアー」がオワリカラ工業地帯の系譜を継ぐ最先端チューンであることを身を以て知る。無機質な工業機械がロマンチックになってしまうオワリカラの魅力、笑ってしまう。その一方でちゃんと正統派にロマンチックな曲もあるんだから反則だよな。
ロールシャッハ、ガイガンなど勢いもそうだけど演奏の安定が凄い。ガイガンが相変わらずのドチャクソ速い展開なのに演奏がどっしり安定しているの矛盾してないか。格好良過ぎだろ。
岡崎京子のキャラクターみたいなCHAIの双子の声と島本和彦のキャラクターみたいに熱血さがあるタカハシくんの声が入り混じるアンコールまでしっかり楽しかった。
全アーティスト好きで、そこに来れた幸運を噛み締めた。ラッキー。日頃の行いが良いんだろう。引き続き頑張ろ。
またー。