性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

引退を決断した手袋の談話。

寒波という文字があまりしっくり来てない人生だったけど、今年は「ああ、なるほど、寒波って名前通りの活躍でいらっしゃる…」という寒さの絶え間ない波を感じて「こんな身体に堪える日本語で遊ぼうマジ最悪な教育テレビかよ」と毒付きながら毎朝、歯をガチガチ鳴らしながら通勤した。何でこんな寒いのに6時半に家を出なきゃならんのだと嘆くも、時差出勤を利用する事で人より1時間早く始業して退社する為なので完全に自分都合。
完全に自分に呪いの言葉を投げつづけている事に気付いてからは「まあまあ」と自身を諭しながら結局早く帰れる誘惑の方が強く、せっせと歯をガチガチ鳴らし続けた。
その中、15年くらい前に父から譲り受けたモンベルの手袋を片方落としてしまった。
あまり物を落とさない、失くさないタイプなのが幸いしてずっと使っていたんだけど流石に防寒能力的には機能しているとは言い難く、何となく使い続けていた。
父が何年使ってから自分にくれたのか解らないけど、最短でも15年選手である。随分頑張ってくれている。実際どれくらいで買い替えるものなのか解らないけど、普段プロ野球を観てる自分からすると15年活躍するというのは凄過ぎる。
別に飲み過ぎて酔って落とした、という感じでもなく、気付いたら片方だけ消え去っていた。
普段あまり物を落とさないのでそれ自体がショックだったので結構探したけれど、見つからなかった。
あまりに珍しいので「虫の知らせ的に父に何かあったのでは」と思ってそれとなくLINEするも普通に生きてて元気だったので「じゃあいいです」って感じでやり取りは続かなかった。話す事自体は特にないので。
もしかして手袋的にも寒波に太刀打ちできない感覚があって「そろそろ引退かな」と去ってしまったんだろうか。何も言わずに去るなよ。いや喋っても怖いけど。死期を悟って姿を消す猫かお前は。
実際愛着はそんなになく、当たり前に手袋故に手にあり続けてくれたので盛大にセレモニーみたいな事をする様な間柄でもないけれど、せめて「そろそろ引退かな」みたいなことを考えたかったな、と思ってしまった。贅沢な話だけども。
とりあえず落とし物をすると結構ショックだなと思うと共に、よく落とし物をしている人たちはこんな辛い思いをしょっちゅう喰らってんのかと心配になった。願わない頻度で望まずともメンタルが鍛えられてしまいそう。
どう気を付けていいのか解らないけど、落とし物しない様に気をつけていけたらいいなと思う。


またー。