性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

ビューティフル・ギャラドスのプライムビデオ日和。

アニメ「ベルサイユのばら」を観ながら筋トレすると全然捗らないのでオススメ出来ないことを発見したので報告しておこうと思う。

オープニングテーマの段階では曲が若干スポ根に通ずるドラマチックさがあるのでイケるのだけれど、本編が始まると穏やかだろうが激してようが上流階級の方々なので何だかんだずっと丁寧であまり気乗りしない。もっと野暮ったい作品の方が良いかも知れない。じゃりン子チエとか。

劇場版ドラえもんは各キャラクターが葛藤しながらも凄く頑張ってくれるので筋トレも割と捗るんだけど、筋トレで脳に酸素が足りなくなっているので感動シーンで滅茶苦茶泣けてしまってそこから先はもうトレーニングが続かないという罠が潜んでいるので注意が必要だ。

まあ筋トレは普通に音楽を聴きながらするのが一番だとは思う。身も蓋もないけれども。

 

5月末だか6月の頭に「名探偵ピカチュウ」を観に行ったんだけど、何か日々がクソ面倒になってしまってポケモンワールドへ2回目の駆け込み寺したよね。俺にとっての寂聴はね、フシギダネだよ。

前回をそのまま模写した様な、進研ゼミの漫画で言う「この問題、ゼミで出たやつだ!」的な感想を敢えて述べたいんだけど暮らしぶりが本当に良い。本当に良いんだけど凄く気になることがあって、やっぱり大型のポケモンと暮らせる人って食費やらスペースの兼ね合いで裕福な家庭に限られるのかなとか、牧場ならいざ知らず都会に暮らすポケモン達のトイレは僕たちの世界で言う犬や猫的なアレなのかポケモン専用の個室トイレがあるのかなど本当に現実を持ち込むとロクなことがないポイントばかりが気になった。気になったんだけどまずポケモンを実写化するという時点でまず作品が現実に寄って来ているので先に来たのは向こうだろうという難癖をつけられてしまう訳だけれど、そういう無粋な事を言うならばきちんと面白いことを言わなければいけないと思うし、僕はそれが出来やしないので仕方ない。謝っとこう。ごめんなさい。ポケモンめっちゃ可愛いです。ただベロリンガに舐められたら一日テンション落ちたまま過ごしそうだなと思った。

2度目となると細かい所に目がいくので可愛さポイントにより気付けるのだけれど、一方で属性を活かすという本来のゲームの醍醐味が完全に無いものとされているのが少し気になってしまう(とは言え活かす程のバトル映画という訳でもない)ので、もっと属性を活かした働きっぷりをあの社会の中で観られたら良かったのになと贅沢なことを考えてしまった。

ゲーム公式タッチのキャラクター描写が格好良くてポケモンやりたいな!ハードとソフト買うか!となった。

 

別日、治安の悪い街へ「ビューティフル・ボーイ」を観に行った。

全国ロードショーも大体終わってしまっていて、小さなスクリーンで辛うじて放映しているのを見つけたので慌てて行って来た。

治安の悪い街は道行く人の目が何だかどんよりしていて、傘を避けようとしたら確実に狙ってこっちに振ってこられて顔がビショビショになるという非常に気落ちする世界だった。

ビューティフル・ボーイは実話を基にした薬物依存の闘病と人間関係の困難さを描いた作品で、基になっているとは言え良い感じで上手いこと感動に向かっていくんだろう、という甘い思い込みを完膚なきまでに叩き潰された。

家族からの過度な期待や微妙な人間関係のストレスから薬物依存に陥った息子をティモシー・シャラメが、過度な期待を押し付けて息子を壊してしまった後悔し、愛情から逃げる息子を追い掛け続ける父親をスティーブ・カレルが演じていて、視点的に主人公はどっちかと言うと父親目線で進んだ気がした。

薬物依存を断ち切れないこと、差し伸べられる手を何度も裏切ってしまうことでどんどん自信を失う心を穏やかな顔に絶望を滲ませるというエグい魅せ方をとんでもない美人(ティモシー)がやってしまうので本当に観ていて辛かったし、その影がどんどん濃くなるのでどんどん同情出来なくなっていった。

最初は父親の押し付けを批難めいた視点で観ていたのに、最後の方は父親に対して「もういいよ!お父さんはよく頑張ったよ!」という気持ちになってしまった。父親は理解者を失いながら、それでも息子を諦めずに追い掛け続ける姿がとても切なかった。

自分自身で感じたのは、結局世の中の大半の人は限界が来て見限ってしまうということで、そうしない本当に愛情深い人に苛立ちにも似た同情を抱いてしまうということだった。

劇中、2人を見限った人の気持ちがよくわかる自分が辛かった。

疑似体験して精神衛生上良くはないんだけど、この感覚を自分に降り掛かる現実でなくて映画で体感出来たのは有難いと思った。

とにかくしんどい映画だった。ポスター明る過ぎだろと思ったし、この作品を観て「ティモシー最高!」しか出て来ない人はきっと生涯健康で過ごせる気がした。

しかしスティーブ・カレル、「ミス・リトルサンシャイン」や「40歳の童貞男」とは違ってどっしりダンディーで滅茶苦茶格好良かった。

 

映画で未来や空想世界を疑似体験するのも好きなんだけど、誰かの人生を通して実生活で得られない複雑な感情を見せて貰うのもとても好きで、その割に全然言葉に出来ない悔しさもあるんだけれど、その悔しさ含めてちょっと伸びたなと思えるから映画が好きだ。

次は何を観ようかなー明るいやつがいいな。

 

またー。