性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

半年に一度、どの動画の服装が一番ダサいかを確認する程好きなバンドASHを雑に紹介します。

アーティストが自分のルーツを辿っている記事なんかを読むと、何故か感化されて自分のルーツを延々と聴いたりしてしまう。

僕の場合はASHという洋楽バンドが真っ先に挙がる。

随分なキャリアも実績もあるのに「ASHという」の「という」が何故か外せない。外せない事にこそ愛おしさを感じられる素晴らしいアーティストなのでエンドレスループ期に突入している今のうちに何らかの思い出を綴っておきたい。

 

そもそもの出会いは高校1年生だった様な気がする。

当時実家が加入したばかりのMTVをダラダラ観てツタヤに走るのが日課となっていた僕の前に突如彼らは現れた。外人なのにこんな解り易いキラキラポップかますのかという謎のコンプレックスを刺激する楽曲と男性メンバー3人の服装のダサさに度肝を抜かれたのがキッカケとなり、最初に購入したのが「Burn Baby Burn」だった。来る大傑作3rdアルバムの先行e.p.国内規格盤として発売されていたソレを発売日に購入。


Ash - Burn Baby Burn - YouTube

当時レンタルで細々と生きていた自分が即決で購入する程のツボ具合で迎えられた事が今となっても鮮烈に記憶されており、1枚を通して改善の兆しが見えない安定のダサさが自分の人生を代弁してくれている気にさえなり、この作品で完全に堕ちた。

 

ここから3rdアルバム発売に気付くまでデビューミニアルバムから2ndまでの3枚のCDを手に入れて聴いていた。(しばらくこの3枚にハマっていてすっかり忘れていた)

パンキッシュな楽曲も泣きメロも変幻自在に10代の頃から使いこなすチートさにクラクラする一方、weezerと違ってそのダサさにキャッチーさが無いが為に日本国内でビックリするくらいスルーされている現状にギャップ萌えした。

海を越えてやってくる音楽は見た目のカッコ良さもしくは親しみやすさが必須であるという厳しさを思い知って、誰も良いって言わないからとゴリゴリに推した早耳気取り(※10代で周囲に聴いてる人がたまたまいなかった事がこれを加速させた)の高校生であった事を自負している。痛い。その痛みがある種の快感になってるからBLOGなんて自虐が2014年まで続いているのだろうけど。

日本で熱狂的に支持されるweezerを僕もまた熱狂的に支持しがちな人ではあったのだけれど、weezerは良くてASHは素無視ってのはどこが違うんだろうと割と真剣に考えた。

weezerがオタク気質の非モテリア充爆発しろを泣きメロに乗せた率直さに比べ、ASHのオタク気質さは文学的かつ青春を謳歌している真っ青な歌詞に「いやでも俺本当はモテてるんだって」みたいな気付かない痛さをどことなく感じる泣きメロが、本当はそっちの青春送ってた人にとって直視出来ない、weezerみたいにスパっと非モテだったと事実を歪曲させたいという感情にさせたのではないかと当時分析した。

ASH好きがマジで人生上に1人しか現れていないのでこの辺りについては再考してみたいし、誰かの意見を仰いでみたい。

ただ、普通に聴いている分には本当に10代終わらない青春白書みたいな爽やかさを感じさせる楽曲も多く、詩集を読み耽ってそうなのに案外ビーチボーイズみたいな清涼感満載の曲もあったり、結局先に記した「キャッチーさ」が分散して掴み所が無い印象になってしまったのが多いんじゃなかろうか、という結論に落ち着く。

 

そんな彼らの3rdアルバム「FREE ALL ANGELS」は、僕にとって無人島にCD1枚持っていくならというありがちなお題にもしかしたら持って行ってしまうかも知れない...くらいの大傑作だと思っている。

結果的に6枚のシングルカットを生み出し、それをバージョン違いも含めて全てタワレコで買い漁る程にドハマりしてしまった1枚。アルバムも国内盤とUK限定特別盤の2種類を購入してしまう程の傑作。

当時僕の少ない小遣いの範囲で得られる情報では、レディオヘッドにドカンと舵を切られた様な印象があったんだけどその中において王道のポップで王道のロック。これはやらかしたんじゃないか、これだけの作品が売れなかったら解散してしまうんじゃないかという心配をよそに後々調べてみるとかなり売れて大躍進を遂げた様子で一安心。


Ash - Sometimes - YouTube

ちょっとセンチで大人な名曲。


Ash - There's A Star - YouTube

荘厳で生え際が気になる名曲。

 

その後、服装のダサさのピーク(その後は緩やかに下降線)を記録した「envy」とベストアルバムをリリースしたことで大きな括りでの第一期が終わったのだと思います。

ベストアルバムをリリースするまでのライブでは全曲走りに走っている(しんみり系の曲まで早い)というとんでもないライブをやらかす事もあり、物的証拠として当時発売された赤坂ブリッツでのDVDを提出したい所。


Ash - Envy - YouTube

 

そんな彼らだけれど、僕が観たライブは二度だけだけどそんなことはなく、しっかり演奏してくれて本当にカッコよかった。佇まいはどうしても何となくダサいんだけど。

リリース的にはその後自身の憧れであるメタル色の強い、若干迷走してると言えなくもないアルバム「MELTDOWN」を発売。キラキラ感やサーフ感を一切封印したゴリゴリにヘヴィな楽曲にVO.ティムの甘い声が乗っている1枚聴くにはエネルギーがいるけど曲単位なら楽しいアルバムという印象。ギターギターギターギター!!!という感触が大好きな人にはオススメしたい。

その後メンバー脱退を経て、ASHらしいストレートなロックに戻りつつも実験実験実験な壮大な作品「TWILIGHT OF THE INNOCENTS」をリリース。

日本においてもフジロック以外にもアジカンが彼らを大事にしてくれたお陰で随分と「あ、ASH知ってるわ」と言って貰える様になったのが嬉しかった。

2週間に1曲リリースするというヤングジャンプかよってプロジェクトを遂行したりと浜崎さんや倖田さんでも二度見する様なプロジェクトもやってのけたりとその意欲はまだまだ衰え知らずな様子。

 

何だか3rdの話ばかりになってしまったけれど、こういうバンドがいてかなり日本人好みな事をしているよ、というのを書けたのは良かった気がする。

weezerSUM41とリンキンと合わせてASHを高校生に貸したいですね。80年代とか70年代とかそういうのってどうせ大学生とかになったら聴く様になるじゃないですか。良く分からないけど基本なんでしょ?みたいな。

そういう所にまだ無い年代の音楽として、ASHは教科書的に面白いと思う。

 

最後に一番好きな曲で。この曲のタイトル通りな記事を終わりにしたいと思います。


Ash Lose Control - YouTube

 

またー。