性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

何か損なっていても明日はやって来るので。

映画「死に損なった男」を劇場に観に行った。観るかどうか迷っているうちに当日になるくらいなら前売り券を買って安く観てしまえ!観ないより損しないやろ!という謎の思い切りでムビチケを買って土曜日に観てきた。
舞台挨拶も別に予定されていたからか朝一の映画館には自分を含めて5人くらいしかお客さんがおらず、そりゃ空気階段のファンの方はそっちに行くわなと妙に納得をしながら上映を待った。
90分のコントを観ている様な作品だった。
主人公はお笑い芸人たちを支える作家さんで、仕事に忙しく追い立てられる日々に疲れ果てて電車への飛び込みを試みるも手前の駅で人身事故。
その人身事故で亡くなった男が何故か自分に取り憑いてしまい、幽霊から殺人の依頼を受けてしまう、というあらすじだった。
空気階段の水川かたまりさんの気の弱い主人公の挙動がリアル過ぎてソワソワしてしまった。
瞬きの癖、肩を前に出したトボトボとした歩き方、人に悪意を向けられやすい要領の悪そうな俯き加減。
社会生活への疲れがピークの際の、性格の悪い人間の加虐性を煽ってしまうような暗さをあまりにも溢れさせていて、観ながら「死に損なった男ってタイトルなのに死んじゃったりする???」と心配になってしまうほどだった。
正名僕像さん演じる、頑固で鬱陶しい幽霊との掛け合いの中で依頼と向き合いながら少しずつ自分のそもそもの役割や目標に気付いていく姿はコミカルかつ控えめでありながら、そういうものであって欲しいなぁと感じる素敵な展開だった。
本当に10分くらいのコントを2時間にしたらこうなるよ!という本来描かれない余白というか裏にある設定が全部観られるというお得感がある作品だったと思う。
あとは堀未央奈さんがマジでこういう気が強くて、でもちゃんと人をリスペクトしてくれる素敵な社会人おるよなという絶妙なキャラクターを演じていて美しかった。アイドルとしての堀さんをバラエティーでしか知らないので俳優さんとしても活躍しているのかとかなり驚いた。


梅田には色々映画館があって助かるなーと、ふと、改めて感じた。
梅田においてトーホーシネマが最大派閥であるけれど階段状ではなくスロープ状程度の傾斜の為、大きいスクリーンはマジで半端ないんだけど、小さいスクリーンになるとちょっと厳しい。
今回のTジョイ梅田やルクアの上に聳える大阪ステーションシネマは階段型で控えめなスクリーンでも観やすい。テアトル梅田は滅茶苦茶緩いスロープ型なので三列目くらいまでが一番好きだ。
これだけ一長一短及び好みを比べられる劇場が密集している事にいつも感謝している。
トーホーは6本観たら1本観られるというバグにも程がある会員特典があって、それが本当に有難い。
興味の当落線上にある映画を躊躇いなく無料で観られる。(実際には会費も若干あるので1500円オフくらいなのだろうけど)
色々考えて梅田ステーションシティが一番好きなんだけど、どの映画館も年に最低でも2度はお世話になるので段々と各映画館のスクリーンごとの好きなポジションが明確になってきている。
忘れないうちにメモにでも残しておいたら今後に活かせる気がしている。
こういうのは結局まとめるのを忘れて毎回一喜一憂する事になるし、それはそれで楽しみの一つなのかも知れないとも思っている。


またー。