性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

目指せ、スピードキングへの道。

滅茶苦茶久しぶりにこのブログを書きながら、え?このブランク何してたっけ?と思い出したりしてみたんだけど、特にこれといって夏のレジャーみたいなのを楽しんだ訳でもないし、というかそもそも毎年夏のレジャーなんか楽しめないタイプの人間なので海とか川とか祭りとか花火とかコロナがあろうがなかろうが行ってないし、平常運転じゃないかと気付いて愕然とした。

それを平常運転としてしまう人生とかに愕然とした。

人生、うまくいかないね。打ちのめされてばかり。

 

じゃあ本当に何もしてなかったのかと言えばそんな事もない。

土曜プレミアムという自称するには中々強心臓な枠で放送されていたマッドマックス怒りのデスロードを観ながら、あ、僕もこの夏はスピードキングと毎日レースを繰り広げてたじゃん!と思い至ってそれを書くことにした。

 

最寄駅から職場へのルートに200mはあろうかという直線コースがあり、そこを通勤で歩いていると、お尻に「SPEED KING」と刺繍されたデニムをはいたおじさんに後ろから毎日ブチ抜かれているということに気付いたのは8月の頭くらいだったと思う。

いつも同じパンツなので覚えてしまったんだと思うんだけど、通勤中の歩く速さにはちょっと自信がある自分をいとも容易く抜き去っていくおじさんに衝撃を受けた。

この、通勤中に同僚から話しかけられたくないというネガティブさ一点で磨きあげた脚が通用しないなんて間違っている、というのが最初の感想で、そこからスピードキングへの一方的な挑戦が始まったんである。

 

そもそもスピードキングって自称していい肩書きなの?何かしら競う場があってそこで頂点に立って初めて主催者とかから讃えられて冠されるものなんじゃないの?実は僕が知らないだけでこの直線で毎朝レースが開催されてて、スピードキングは前年度の年間チャンピオンか何かなの?

いや、速いのは認めるんだけど、それをもし自称で身につけているならまずスピードキングと言うに相応しい戦歴が必要なんじゃないかなと思うんだけれど、その辺どうなんですか?と聞いてみたいが全然追いつけないので聞きようがない。

スピードキングの凄い所は、追いつけないほど速くてもそのフォームが競歩的な感じでもなく、ましてや走ってもいない所である。それなのに追いつけないのがスピードキングのスピードキングたる所以だと僕は勝手に思っている。

本当に普通に歩いてるのに、いや、歩いているように見えるのに滅茶苦茶早い。

冷静に観察する様になって最初に抱いた感想が「あれ?作画バグってる?」だった。それくらい歩いてるなぁ、というフォームで速い。

HUNTER×HUNTERのハンター試験の最初試練で滅茶苦茶速く歩いていたサトツさんを思い出した。スピードキングはサトツさんの生まれ変わりかも知れない。サトツさんが存命なのかどうか休載が多過ぎて思い出せない。冨樫先生は今、何にハマっているんだろう。

ガラスの仮面」のファンが自身が生きている間に完結してくれるかどうかを心配している様に、僕もまたHUNTER×HUNTERが完結するまで自分が生きていられるのかを密かに心配、あ、ヒソカに心配してるよ♣︎である。

 

話は逸れたがスピードキングはそんな感じで本当に速い。

毎朝観察していると、陸上経験者から聞いた速く走るコツを裏付ける様な歩き方をスピードキングがしている事に気付いた。

走る際に足を前に振り出し、地面を踏み込み、蹴り出して前に進むという一連の動きの中で、最初の足を前に振り出す動きをいかに速く行うかが速く走る事に大きく関わってくるという話であった。

スピードキングは、一連の歩くという動作の中で、足を前に振る動きが異常に速かったのである。

さして強く踏み込んでいる様にも、強く蹴り出している様にも見えないコンパクトさの中で、前に振り出す動きだけが目立って速い。

エネルギーをそこに収束することで力感のないフォームで滑る様に歩いているのだとしたら、一般的な「速く歩く=強く蹴り出す」という認識の人よりも少ない消耗で先に進めるのではないだろうか。

僕はこの仮説をもってスピードキングの速さの秘密を解明出来た気がしたし、これでスピードキングと闘えると思った。

後ろから華麗に抜き去られ続けた毎日、この夏の悔しさに、この夏のうちにピリオドを打ってやろう、と。

その日を境に、自宅から駅までの道でその歩き方を身につけようと練習しながら歩き、駅から会社までの道でスピードキングに挑戦するというのが日課になった。

少しずつスピードキングのフォームに近付き、少しずつ離される距離も短くなっているが、未だ勝てずにいる。

流石に相手はスピードキングである。

そう簡単には勝たせて貰えないけれど、いつかスピードキングに「中々骨のあるヤツもいるじゃねえか」と思わせたい所ではあるけれど、こっちが勝手に盛り上がってしまっているだけなので普通に勝った所で物語が進展する訳でもないし、スピードキングが速さを自負して名乗っているかどうかすら解らないし、どっちかって言うと自負してスピードキング背負ってたらそれはそれでキツいものがあるなと思わなくもないけれど、僕の、終わろうとしているこの夏の最大のトピックがコレなのでその軌跡を記しておきたい。

最大のトピックがコレか。

 

人生、うまくいかないね。打ちのめされてばかり。(2回目)

 

またー。