性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

キングクリムゾンを観て涙目のルカを襲名した男。

キングクリムゾンの来日公演に行った。
ライトファンですらないミーハーで、来日しているのを知ったのは公演の4日前だった。
へー日本に来てくれてるんだ、と思いながらYouTubeでライブ映像を観てみたらドラム3台並べてとんでもない演奏ぶちかましており、は???スタンド攻撃???と度肝抜かれてしまい、気付いたら16000円のチケットを買っていた。
片手程しか曲を知らない人間なのでこんな大事な公演に紛れて良いのかと思いながらも、空席が一つ埋まれば彼らの利益が少し増える訳で、公演日ギリギリなんだから許されるだろと割り切ることにした。
結果、最高だった。
自分の親くらいの大人たちと一緒に、同じ様にキラキラした目で何も見逃さないぞと背筋を伸ばして滅茶苦茶楽しめた。
僕が感じたキングクリムゾンの魅力というか魔力は演奏が激情や熱血では全くないのにどこまでも大きく、遠くに伸びていくスケールの大きさで、超然的な所だと思う。
それに加えて勿論まず曲が滅茶苦茶格好良いんだけど、とんでもないプレイをかますドラマーを3人引き連れて精密なフレーズを叩く中に遊びというかユーモアたっぷりなサンプラーや楽器で外しというかギャップを生み出して「ストイックな超絶技巧だけじゃない、そもそも音楽は超楽しい」という体験をガッツリ喰らわせてくれる所も素晴らしかった。
ビジュアル的にもシャツにネクタイ、ベストにスラックスのメンバーの格好良さに痺れ、今後スーツは絶対にベストもオーダーしようと思った。あんな歳の取り方をしたいと思った。
気持ちが舞い上がって、とんでもないものを見たお土産が欲しいとTシャツを買った。
好きなアーティストの物販は何か欲しくなるけど、ここまで急に決めてやって来た公演で物を買ったのは初めてだった。
また完全に蛇足で邪推なんだけど、ジョジョの奇妙な冒険の5部は結果としてキングクリムゾンへ向かっていく物語なだけあって作品自体がキングクリムゾンみたいだったんだなぁと思うなどした。
何だか左目に違和感があったけど、凝視し過ぎて疲れたのか、はたまたスタンド攻撃かなんて思いながらテンションが高い大人の皆さんの群に混ざりながら駅まで歩いた。


翌日から左目が痛み、涙が止まらなくて涙目のルカ(5部に出てくる一番最初にぶっ飛ばされる、涙が止まらないという設定のザコ)状態に陥ってしまった。
本気でスタンド攻撃を受けたんじゃないかと思ったが、冗談を言っている場合でなさそうなのでさっさと眼科へ行ったら、角膜が傷ついてる上にヘルペスが併発していてヤバいみたいな診断。
単発じゃなくて複数の爆弾が炸裂しているまさかの状態にビビる。
目の裏にヘルペスがあるらしく、先日たまたま観たドキュメントで氷点下の海でフリーダイビングをする方が同様のヘルペスに苛まれていたのを思い出し、まさかの仲間入りだなと思った。
ヘルペスは子供の頃にかかった記憶があるけど、その時は皮膚だったので目で確認出来ない分、恐怖感がある。
角膜の傷もあって左目の視力が眼鏡で矯正しても0.5しか見えないし涙も出るしと大変不便。
初回はあまりの緊急度に投薬した左目を圧迫眼帯で覆って貰う事態で、顔の1/4が眼帯、2/4がコロナ対策のマスクで露出が1/4しかないミイラの様な状態で出歩く羽目になり、すれ違う子供達を悉く驚かせ、怯えさせてしまったのが申し訳なさ過ぎて「ごめんね、ごめんね…」と念仏の様に心の中で唱えながら帰った。


目薬3種類と眼球用の軟膏まで処方され、2日に1回のペースで経過を診て貰う為に通院する事になってしまった。
年度末で山ほど仕事が重なっているので朝出社して書類を処理して、午前中の診察に間に合うように退社して通院、昼からは在宅で仕事というやたらとフレキシブルな形態で治療に専念。
仕事で目が疲れ、視界も悪いのでテレビや本という選択肢が奪われた為に筋トレばかりしていたら目が痛い上に全身筋肉痛になってしまい「何故わざわざ痛い所が無い地獄の様なコンディションを自分で作り上げているんだろう」という絶望感から不貞寝する様な日々を過ごした。
そのお陰もあり、随分良くなったのでこれを書いているんだけど、まだ左目の視力が完全には戻っておらず不便が続いているを
涙目のルカを返上出来ているので随分と気は楽になったけど、まあ気をつけながら無理しない様にやっていこうと思う。

 

ネタの様な事が沢山あったけど、とりあえずこんな事あったんやでといつか読み返す自分用にまとめておきたくて書いた。

 

またー。