仕事でエクセルを使う際に、時々「Excel兄弟 列&行」というフレーズが頭をよぎる。
エクセルを触る様になってから幾度となく思い出されたこのフレーズが己から湧いたものなのか、それともネットで見かけたものが記憶からいつまでも消えないだけなのか定かではないけれど、「爆走兄弟 レッツ&ゴー」に触れた者であればこの気持ちが解るのではないかと勝手に思っている。
個人的にはWGP編が好きで、派閥で言うと烈派。
WGP編の主題歌、影山ヒロノブさんの「GET THE WORLD」が脳内でエンドレスリピートされ、世界の熱さに滾りながらも目の前には理路整然とセルが並んで果てしないワークシートが広がるというミスマッチに妙な絶望感、ある種の郷愁の様なものがあるなぁと若干しんみりしてしまう。
ミニ四駆を走って追いかけるという何ともぶっ飛んだ発想を手に汗して見守っていたあの頃の眼差しで、自分が今エクセルの数式を見られているかと自問自答しながらさして美味しい訳でもない冷めたコーヒーを飲む。
これが社会ってコトォ⁉︎
それはそうと20度を超える暖かさの中、のんびり散歩をしていたら目の前に生春巻きが落ちていた。
横を通り過ぎる時に「折角の生春巻きなのに焼けちゃう・・・」という切ない声が聞こえた気がする。
熱されたアスファルトにじわじわと焼かれる生春巻きの横を通り過ぎて見た桜は森山直太朗氏でもなく、ケツメイシでもなく、syrup16g極まりなかったけれども綺麗なものは綺麗。
春ってそういう儚さも含めて素晴らしいなと思うし、あらゆる食べ物に切なさを重ねてしまうのはKIRIMIちゃん以降の感性みたいな所があると思うので、キャラクター商戦にこんな余波があるのかとボンヤリ考えるに至る。
食べ物でいうと、鳥貴族の鳥釜飯にふんわり山芋の鉄板焼きを取り皿がなかったのでたまたま乗せて食べたら滅茶苦茶美味しかったのでオススメしたい。
両方が温かいベストなタイミングで揃えるのは多少難しいけれど、釜飯が届く頃に山芋を頼んでおけば再現が可能な気がしている。
三四郎のオールナイトニッポンZEROで岡山県に鳥貴族がオープンした、という話をしているのをたまたま聴いて、お二人があまりにも山芋の鉄板焼きを美味しそうに話されるのが頭から消えず、絶対に食べたいと思っていた執念が引き起こした奇跡の食い合わせだと思う。
人の話を楽しく聞けるというのはこういう幸運にも恵まれるのかと感じると共に、人の話を聞けと教育してくれた身の回りの大人たちに感謝するなどした。
食事のマナー的にどうかって話はあるのでその辺は大人に怒られたら反省したいと思うけども。
先日、映画「エゴイスト」を観た。
同性愛の難しさを描いた作品なのかと予想して観たんだけど、それよりも「愛というのはエゴ」であると滅茶苦茶自覚させられる作品だった。
愛という自分のわがままを誰かに押し付け、それを受け入れ合えた場合に関係として成り立つ、そんな当たり前だけど言葉にすると余りにも「そうじゃない」と言いたくなる事をきちんと示してくれる作品でとても良かった。
鈴木亮平さん演じる斎藤はTHE NOVEMBERSの「愛はなけなし」を、宮沢氷魚さん演じる龍太にはKABANAGUの「しくみ」を重ねた。
本物の愛に余りはない、優しさも余らない、どうしてこんなに、どうしてこんなにも、愛はなけなしさ(愛はなけなし)
同じむなしさを抱きしめていたいよ、僕も君も無力だと思うほど、素直でいたくなる、したたかに息をする(しくみ)
ネタバレが蛇足になっちゃう機微に満ちた作品なので内容はあんまり触れないでおこうと思うけど、食事のシーンがどれもこれも凄く目的や気持ちを表していて良かった。
優しいとは言わないけど、意志が強くて素敵な作品だと思う。
あとは「THE FIRST SLAM DUNK」も観た。
お兄さんやお姉さん世代が熱狂していて、そのお下がりというか借り物的にしか触れてこなかった作品だけど、何というか公式同人誌的(心の底からの賞賛で何の悪意も含みもない)な映画で滅茶苦茶カッコ良かったし、単純に楽しくて没頭してあっという間だった。
個人的には三井先輩の体力問題が愛おし過ぎたし、山王の面々がもう良過ぎて、今からなら原作もしっかり我が物顔で楽しめるのではとワクワクしている。
古本も溢れかえっている作品だけれど、書店か電子書籍で恩返し出来たらと思う消費者の威を借るオタク。心理か真理か知らないけれど、扉は開かれたのである。やるしかねぇ!(財布の紐を引きちぎりながら)
またー。