性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

オカマのババア国体2017及び溶け出せトイプードル

くどい様だけれど会社の飲み会が非常に多く、大抵がチェーン店の飲み放題付きのコース料理なのだけれど、ボリュームのある料理から始まることはほぼ無い。

基本的に空腹でアルコールを摂取するのがあまり得意でないので、そのちんまりした序盤のメニューでなんとか空腹を紛らわせながらお酒を飲んでいる。

事前におやつを食べるなどドーピングをしておく事や、単純に序盤はお酒をセーブするなどの手段もあるのだけれど、金額の上限が定まっておりそれ以上の金額にならないコース料理を前提としてお通しや最初の小鉢をオニギリに変更するか聞いて貰えないだろうかといつも思っている。

まあ格安でコースを提供して貰った上に更なる贅沢を要求するのも酷な話であるが、最初におにぎりで対アルコールの上げ底をさせてくれるのが僕個人としてはかなり有難い。

そこに無いおにぎりを妄想しながら、存在しないおにぎりを想う事で会社の飲み会の序盤を乗り切っている。ひもじい子みたいで書いてて切なくなるんだけれども、実際腹を空かしているので間違いでもない。

僕はただ、おにぎりが食べたいんである。

 

彼氏彼女の事情」という漫画がとても好きなのだけれど、それについて全く気付いていなかった角度で良さを教えて貰って感心した。

低スペックが低スペックなまま高スペックに異常に愛される作品と違い、カレカノに登場するカップルは向上心があり、努力を怠らず、結果対等であろうとするという見方なんだけど、確かにそうである。

年末年始で読み返してみようかなと思う。

 

今年最後の美容室。

最近よくヘッドスパを施してくれるスタッフさんが話しやすくてとても好きなんだけど裸眼だと顔がボヤけて覚えられない。

いつも声を聞いて「お前だったのか」となる。名前は今回も聞きそびれたし、未だに顔をメガネかけた状態で見ていないので自信がない。あんまりに失礼な気もするので次回はコンタクトで来店するなど対策を打った方が良いのかも知れない。

自分へのクリスマスプレゼントにワックスを買う。これまではスタンプカードが満タンになると貰えるサロン用の無香料のワックスを何の意識もせずつけていたんだけど「ようやく香りと品質と見た目が良いのを見つけたから」と試しにつけてもらったのが本当に良い匂い過ぎて買ってしまった。

柑橘系の良い香りがするので「良い匂いする!めっちゃ良い匂い!」とはしゃいでしまい10は年下であろう新人さんに笑われる。恥ずかしかった。瞬間的に抜けている部分を露呈するのを来年こそなんとかするぞと思う。

 

親と妹の世帯とのクリスマス会及び一年お疲れ様会の為に地元に帰る。

仲が悪い訳でもないのに連絡が億劫過ぎて既読スルーしまくってたのだけれど、このままスルーしたまま年越ししてしまうのは申し訳ない気がしたので参加。

地元はゲーム屋さんがコメダコーヒーになっていたりと地味に様変わりしており、アニメイトだけが当時と同じ場所にあった。改めてオタク気質が多い土地なのだろうという気持ちになる。

親が「忍耐の子だった」と自分のことを話すのを他人事の様に聞きながら、いや親のせいじゃんみたいな事を言いかけてやめた。忍耐の子だからである。根っからそうなんだなと思い知って少し悲しくなった。

姪っ子は上が小学生になり、下は2歳。

小学生の方が元々は体力オバケだったのに図工とお絵描きが好きな文系に進化しており、普通に絵が上手くてビックリした。おおおお前前回の落書き丸だけで構成された抽象画やったやんけという衝撃でもってこのまま行くと中学生くらいで少女漫画家デビューしそうで怖い。

時間の関係でクリスマスプレゼントを一緒に買いに行けなかったのと、正月に会えないのもあってお年玉をまぜこぜにした大金をポチ袋に入れて渡すと「貯金箱に入れる」ととんでもなくしっかりした発言をする。おおおお前嘘だろ本当にウチの血筋か。

2歳の怪獣の方は人見知りが酷いのでお菓子で懐柔して釣った。怪獣を懐柔。Yo!可愛かった。

疲れたからスタバでチーズケーキ食って帰って風呂にも入らず寝落ちした。

「オカマのババア国体」という催しの準備をする夢を見る。寝起きの働かない頭で考えた結果、携帯のメモに「溶け出すトイプードル、切なさに冷えるバスルーム、落としてしまったパスケース、戻らない戻らない、もう戻らない」というフレーズを書き残して二度寝。全く要領を得なくて怖い。

 

あと一週間頑張ったら一年が終わる。

区切りって気は全然しないんだけど、無理矢理でも区切れたらいいなー。

 

またー。

卍普通日記卍

バタバタしていたのもあり、今年最後のチャンスではと大好きな猫カフェへ突撃しようと決めたのは午後1時前だった。

京都の晴明神社の近くにあるそのお店までは最短で片道2時間を要する。かなりの人気店なので忙しい日は辿り着く前に受付終了してしまう程である。到着するのは3時を過ぎてしまうので道中で受付終了の報を聞く可能性もありハラハラだったけれど、入れなかったら入れなかったで鴨川で八つ橋をお焚き上げして厄払いすれば良いと決めて家を出る。それはそうと八つ橋って揚げたら美味しそうじゃないですかね。俺のデブ細胞がそう言ってる。

路線バスに乗り換える為に烏丸で下車し、バス停を目指すも遠目に見てもそこそこの行列。全員が同じバスに乗る訳ではないけど二条城を通過する路線なので混雑は必至、停留所の数も多いのでこれは時間が掛かるぞと覚悟した直後、珍しくタクシーが停まっており殆ど本能的に乗り込む。乗ろっかなと考える前に身体が動いていて笑う。

初めてタクシーで乗りつけたけど片道1100円程度で思ったよりお得に快適さを買えて嬉しかった。それでもバスより5倍高いんだけど、自分の目的地まで停まらないし座って運んでくれるっていうのは最高だった。

猫カフェの受付に無事間に合い、ボンヤリと1時間程待合室で待ちながら、初めて来店した今年の冬を思い出すなどした。

2017年は個人的にかなり激動の一年で、例えば転職とかがそうなんだけど、ボンヤリしてたり穏やかに思われたりして、あとは優しくすることを暗黙で求められたりもしたし、まあ基本的に極端に人に優しく(している自覚はないが言われる一方で)自分を卑下しがちという自衛観点からすればダメそのものの性格もあって、しょっちゅうエネルギーが空っぽになってしまったんだけど、その度に駆け込んだのがこの猫カフェだったと思う。初めて行った時はもうボロボロにボロボロで、神様のお導きなんじゃないかって思ったくらい弱っていた。

なので存在がもう本当に有難い。お店のコンセプトとして非常に静かで、コーヒーも美味しくて、何より猫が可愛くて癒される。

金沢で推しの猫の刺繍バッジを落として本当にショックだったから作り手の方に良かったらまた作って下さいと伝えて欲しいと言ったら一つだけあった在庫を出してきてくれて泣きそうになるくらい嬉しかった。

幸運な信仰ってこういう事を言うんだろうかと思いながらお迎えして帰路についた。

来年はもっと単純にポジティブな気持ちで猫欲を溜めて来店したい。

 

友人が教えてくれたじびえのお店に行く。

月曜という普通に考えて無計画の極みな曜日だけれど、3人も心強い仲間がおり開催に至った。

じびえに関しては熊カレーくらいしか食べた事がなかったので大人しくお店がオススメするコースで牛を主体にたまに鹿という編成で頂いたのだけれど、本当に人生で一番美味しい肉で、肉の部位による味の違いなんかも人生で一番感じられ、もう部位という存在だったり単純に食べると言う事への感謝が凄まじくてテンションがブチ抜けてしまった。

肉だけでなくて野菜、挙句塩やオリーブオイルまで全く隙がなく美味しくて、こんなに美味しいものを食べていい人間なのだろうかという自問自答が湧き上がり、それを美味しさがお黙りなさいとサラリと華麗に薙ぎ払ってしまう無限ループであった。美味しさの格好良さに惚れた。年間というか人生ベストアクトの外食だった。もう既に再訪したい。

 

 猫カフェにしても外食(会社を除く)にしても、起きてから寝るまでずっと気を張ってるのをほぐすというか溶かしてくれる気がする。

それなのに周りからはマイペースでいいねとか言われるから僕は頑張ってないのかなという気持ちになる。どう考えてもそんな事ねえだろと思うんだけどな。そんな楽してる様に見えるんだろうか。お得感が全くないから嬉しくない。

当たり前は当たり前だけど当たり前を当たり前にしてしまうと生じる違和感とすれ違う度に肩ぶつけられる様な気分を味わうと、もっと色んなことを簡単に忘れられる様になりたいと思ってしまうな。

 

またー。

ソシャゲの角で頭ぶつけてピヨれ。

電車に揺られていると、どこぞの駅で随分尖った奴が乗ってきた。凡そ大人しそうというかナードかつギークな要するにオタクっぽい風貌の細身の男である。灰色なのか茶色なのか曖昧なセルフレームのメガネを掛け、苛だたしげな視線をあちこちに忙しなく放ち続けていた。

大人しそうではあるがヤバイ奴だな、とボンヤリ思いながら目を合わせぬ様に彼を観察していた。

すると、彼がソシャゲをやり始めた。周囲に向けていた苛だたしげな、好戦的な鋭い目のままである。外に攻撃性が向かっていた訳ではなく、単純に目つきが穏やかでないだけの人かも知れないとボンヤリ思ったものの、明らかに舌打ちをしながらプレイしているので近付くもの全て傷付けるナイフの様な人なのではという見方が僕の脳内会議で可決された。

そして気付けば彼を眺めながら、彼のことを「ソシャゲの角で人を殴りそうな奴だな」と思っていた。

スマホの角ではなく、ソシャゲの角で殴るという表現になったのは目つきを除く風貌の暴力性の乏しさからかも知れない。

デジタルで殴る方が似合っているんである。まあだからと言って「ソシャゲの角」なんて有りもしない角を生み出してどうするんだという気もする。でも小豆の豆腐って諺もある訳で(意味は全然違う)(あり得ないという意味)(この前NHKでみた)、存在しないものを引き合いに表現するというのは割とポピュラーな技法であるからして、「ソシャゲの角で殴る」は非常に自然な言い方である、と僕は主張したい。

ソシャゲの角で殴りそうな彼はたった4駅で降りてしまい、残された僕はソシャゲの角で殴られたら果たして痛いんだろうか、痛くは無さそうだけれど無性に腹立ちそうだな、ソシャゲの角で理不尽に殴られた日には飲みたいのはビールではなくてストロングゼロだろうな、などと妄想しながらトリプルファイヤーの「次やったら殴る」を聴きながら職場へ向かった。

多分この曲が無ければソシャゲの角で殴るという表現は出なかったろうと思う。曲のストイックさに加え吉田氏のダウナーながら確実に苛立っている様がインスピレーションを与えるのだと思う。トリプルファイヤーは本気だ。

以上、今週の「ソシャゲの角で殴る」のコーナーでした。

また来週。(嘘)

 

またー。 

高いのコートを買ったらシャムシェイド。

飲み会及び食事会が詰め込まれた日々は続く。

単純に行きたい人との食事だったり、そうでなくとも全く人にチヤホヤされる性格でもないのに呼ばれると何となく行ってしまうのもあり、今月に入ってから1/3は外食となっている。純情な感情かよ。シャムシェイドか。

主に会社の飲み会が異常に多く、合コンでも野球でもないんだからメンツ足りてるだろと思うんだけど新顔扱いなので度々呼ばれ、呼ばれた割には特に触れられないまま終わる。ひな壇芸人でももうちょい触って貰えるぞ。おい。まあこちらも積極的に触って貰いに行ったりしないのでそもそも断れという話なんであるけれど、新顔なのでまだ断るには歴が浅いかなという苦悩がある。

来年の目標は会社の飲み会の出現率をシャムシェイドするという事で落ち着きそうである。

 

忘年会と言えば無礼講がセットみたいに謳われる割に実際無礼講しているのは上司から部下への一方通行、業務と何ら変わりなく通常運転のトップダウンなんであるけれど、半年振りくらいに会う他支社の営業さんに筋トレをしていて体格が大きくなってきたという話をした際に「あー確かにイケメンAV男優みたいだもんね」と褒めなのかdisなのか解らない評を頂戴して悶々としている。

大前提としてイケメンAV男優のイケメン度合いを知らずに物を言っている感じがまず無理で、更にAV男優の中ならイケメンに入れるというクラスで7番みたいなそういうニッチな褒め方が果たして褒めなのかどうかという点で疑問があり、何となくAV男優を下に見ているニュアンスもかなりしんどいものがあり、笑って聞いていたものの時間が経つに従って腹が立ってきてしまい「こいつ無料のサンプルでしかヌいて無さそうだな」と思うことで心の平行(均衡とまでは言わない)を保った。

ただ正直意味合いはともかく言葉の響きとしてはかなり面白かったので自虐ネタとして今後上手く使っていこうとは思った。

 

昨年も奮発して自分にしてはかなり高いコートを買ったのだけれど、そのコートが普段着との相性が異常に良いのでそればかり着る羽目になってしまい、これは休ませる時間がないというコートへの労働環境改善及び福利厚生の一環としてもう一着コートを買うことを決意した。

お気に入りのコートにブラック企業とか陰で言われたら辛すぎるだろ。まだ人間に陰口叩かれた方がマシだわ。

で、結果としてそのお気に入りのコートよりも6万高いコートを購入した。

凄い軽くて、凄い暖かくて、凄いオシャレなんである。あと店員さんが凄いYOUさんみたいなテンションで接客してくれて気楽だった。

ここまでの客単価のクラスになると親戚の姉ちゃんみたいな感覚で話をさせてくれるので服屋が苦手な自分でも気楽に買い物が出来る。全くもって可愛くないのはお値段だけである。そこだけは気軽になれない。予算を目一杯ブチ込んでの購入の為、欲しかった別の店のセーターは諦めた。優先順位をつけておいて良かった。

また今回買ったコートも普段着との相性が良いのだけれど、二着そういうコートがあるので安心して着回したい。最低でも先5年はコートに関してはいらないなと思える良い買い物をしたと我ながら思う。

クリーニング笑う程高そうだな…という貧乏性を目一杯発揮しながら冬のお出掛け及び通勤を楽しみたい。

 

またー。

陸王を履いて師よりも圧倒的に早く走って泣かす。

師、走らせてますか?

前職では上司をこき使うことで有名だった僕ですが、環境が変われば人も変わるということで上司の要望に誠心誠意応えんと頑張り疲れ果てる日々が続いています、と書けるつもりだったのに「もう少し優しくしてくれ」と言われ始めてしまいましたどうしたら良いでしょうか。人間は簡単に変われないんだよ。悲しくなってきた。

自分が曲がる代わりに環境を捻じ曲げているので特定危険外来種としてポジションを確立しないか若干心配している。上司もこんなゴリラ雇ったっけ?と疑い始めているかも知れない。

しかし前職よりも10も20も年上の上司ばかりなのでこちらこそが姿勢を改めるべきなのは明確であり、労わる気持ちをもう少し持つべきではと思うものの、嫌なことは嫌なので仕方ない。「これを耐えれば年金」という気持ちで上司の皆さんには頑張って頂きたい。俺も出来る限り納税とか頑張るからさ。

 

そんな12月、当たり前だけれど寒い日も増えてきており仕事で外出するのも億劫である。外寒いのにね、デスクワーカーが外に出たらどうなると思います?確実に寒いって文句言うに決まってるじゃないですか。寒い、寒い、寒い、無理の繰り返しよ。

だから常に「寒い」と呟いているんだけれど、自分で蒔いた種がどうぶつの森も驚きの速度で実になってしまい、たまたま同行していたおじさんに「俺全然大丈夫だからマフラー貸してやるよ」と差し出されてしまい、それを全力で拒否してしまった次第である。

別に嫌悪感は微塵も抱いていないし、そのおじさんが不潔だとも思っていない。近い未来こうなるんだろうなと思ってさえいるんだけど、どうにも特別好きでもない人のマフラーを巻くというのは抵抗がある。まだコートの方が良い。完全に直に肌に触れているものだからかも知れないし、買ってからクリーニングしたことあります?という気持ちが感謝とかすっ飛ばして真っ先に湧いてきてしまい、それと折り合いがつかないのでどうしても断る一択となってしまう。僕だけだろうか。結構いるんじゃないだろうか。寂しいから是非いて欲しい。

大体マフラーの貸し出しを提案される程度の防寒対策をしていた自分が一番悪い。

反省により、丁度昼休みだったのでその足で商業施設に立ち寄りマフラーを衝動買いする。お値段は個人的に驚きの25000円である。自分的には驚きを隠せないのにどうして買ってしまったのか。間違いなくマフラー貸し出し拒否への罪悪感が関与している、と自分では睨んでいる。

外にも巻いていくとなれば着用時間が大幅に延びる→ならば複数本マフラーがあった方が休ませる時間が確保出来る→どうせマフラーを買うなら気に入ったものが欲しい→気に入ったものが25000円もするんだけど0が一個多くないだろうか→必要経費だから仕方ない。これの流れである。

言い訳としては最悪にガバガバであるものの、冷静さを欠いているのだから仕方がないし、冷静さを欠いて尚、せめて自分がこれが良いと思った品を妥協せず購入したことだけは褒めてあげたい。甘えてんじゃねえよと思われるかも知れないけど誰も甘やかしてくれないんだから仕方ないじゃないか。だったら盛大に甘やかしてくれ。おい、無視すんなよ。

何故か店員さんに25000円もするマフラーを小さなビニール袋にギチギチに詰められるというトラブルというか無性に納得いかない接客を受けたものの、購入したマフラーは既にお気に入りである。獲得した選手をさっそく四番で起用するプロ野球めいた采配をみせている。

あの店員さんは恐らく「お前にはこの程度で十分である」と知らせる為にフワッとした空気感がマストのマフラーを布団圧縮袋ばりにぺったんこにしたんだと思う。殴った奴だって心が痛いの理論で、そんなことをしながら店員さんも心の中で泣いていたんじゃないかな、本当はこんなことしたくないんだけどごめんな解ってくれ、ってさ。

まあ、そう思わないとマジやってれないだけなんですけど。

 

またー。

鋼の錬金術師〜それを見たら、終ワンダーランド〜

映画を久々に観たので雑感を書いていく。

以下、ネタバレの危険性があるので気を付けて頂きたい。

雑感を書き逃げるタイトルは

・IT〜"それ"が見えたら、終わり。〜

鋼の錬金術師

ムーミン谷とウィンターワンダーランド

の三本です。

 

【IT〜"それ"が見えたら、終わり。〜】

そもそも予定になかったのだけれど、久々の映画観賞予定が鋼の錬金術師ムーミン谷とウインターワンダーランドという打撃力はまだしも命中率に不安を抱えるタイトルだけだったので、ここはヒット作のひとつでも観て気持ちを奮い立たせようと選んだのがこの作品。

単純にホラーが貞子vs伽倻子ですら怖過ぎてギャグとか言ってた人たち全員びっくりドンキーのメニューで指挟んで大っきめの声出ちゃえばいいのにって思っているくらい苦手なんだけど、まあスティーヴン・キング原作なのでストーリーそのものも面白くて観れるだろという発想で観賞。

その発想が安易であったことは序盤で思い知らされた。バカ!怖いじゃんバカ!誰だよ大丈夫だよーってチケット予約した奴!俺だよ!バカ!!!

ITにもちゃんと名前があるんだけど、こう、見えて生還する人がいないから"それ"って呼ばれるのめっちゃカッコよくねえかと思っていたんだけど、後半になるに従いまあまあ生還するので主人公たちがワンターンキル喰らわない程度にレベルを上げているんだろうという気がした。これはあながち冗談ではなくて、友情とか恋とか、単純に自分の境遇の不幸さを自分で認めるという過程を経て恐怖に対する強度をあげて成長しているからだと思う。

"それ"にやられるより家に帰る方が怖いみたいなセリフがあってめっちゃ泣けた。

それはそうと、"それ"の登場の仕方が怖いターンとギャグかよというターンと二種類あって、そのギャグの後に直球で怖いのを配してきたりするので覚悟してても簡単に打ち取られてしまう。さながら技巧派投手のテンポよ。

BGMがとても良くて、冒頭のBGMを母親がピアノで弾いてるシーンなんかは凄く好きで、隣に座っていた女の子が「お前が弾いてるのかよ」と小声でツッコミを入れたのがツボにハマってしまい暫く苦しかったんだけど、そのピアノが聞こえなくなったのが恐怖の合図というように、BGMが急に不安な方へ音を外したりするのがドラマチックで心の準備をして衝撃に備えることが出来て良かった。それでも怖かったけどな。バカ!怖がらせんなよ!楽しいのかそれ!

隣の女の子が噴き出すくらいのリアクションを取ってしまったシーンがあって、もう二度と劇場でホラーなんて観ないぞと心に誓った。

怖がりでもお金払って他人に囲まれたらなんとか平静を装って観てられるんじゃないかと期待してたけど、全然無理ってことを我が身を持って知った。無理すんなって死ぬ訳じゃねえし、無理したら逆に心臓に負荷掛けて最悪死ぬしって感じだった。

不良が土地に渦巻く呪いめいた重たいものの蓄積というか、異常さの餌食となって最終的に死ぬみたいなの見てて辛かった。誰だって不安に怯えてるんだなと思って、どうか救われて欲しいと思ってたら呆気なく悪者のまま本筋と関係なく死んで(むしろ土地の穢れめいた話だとすれば本筋なんだけども)しまって寂しい気持ちになった。

あとは不良を筆頭に要所要所で暴力が解決策として最適みたいな選択を自然としている辺りにアメリカっぽさを感じる。スクールカーストの厳しさだったりシリアスさから暴力までの距離が不良に限らずナードだろうが滅茶苦茶近いのも笑ってしまったし、詩的に繋がっても最後は顔かよみたいな呆気ない失恋が妙にリアルで笑った。言葉じゃなくて顔と行動力だぞ、とオタクへ強烈なストレートを投げ込んでくるぞこいつ。Twitterでイキっててもひとり、みたいな。

何より主人公たちがみんな可愛く、キャラクターとしても魅力的で良かった。みんな好き。

ボンヤリとした知識でもって時間軸が二つあるハズではと思っていたのでラストにこれが第1章と明かされた際には「やっぱ終わってなかった!!」という気持ちになった。

第2章では、ホラーを暴力で解決出来ないってようやく気付いた主人公たちが現代(今作は80年代だった)を舞台に奮闘するんだろうか。それとも更なる火力でホラーをねじ伏せんとするのだろうか。だとしたらマーベルだよお前ら。その時はそっち側いけよな。応援してっから。

ついさっき二度と観ないと誓った癖に絶対に確認しに行くパターンだと思う。それくらい面白い映画だった。

 

鋼の錬金術師

来場者特典の0巻を等価交換で錬成する為に、というのもありつつ、世の中的に観たら負け的な風向きも単純に腹立ったので何か言うなら観てから言えの精神で観た。

どうせなら不満を先に全部述べてしまおうと思う。

山田さんが日本人屈指の綺麗さと少年性があることは間違いないし、ファンでもないけど綺麗な人じゃなと思いながら観ていたけれど、流石にエドは無理がないか。年齢的に。腋毛よ。アルフォンスの声がどう考えても低過ぎるのは年相応のキャスティングが出来なかった事への徹底的な帳尻合わせだと思う。

そんなに小さくないし幼く見えないので、チビとか子供とか言うのがいちいちキツい。これがミュージカルというか舞台としての作品ならすんなり受け入れられる事も映画となると意外と厳しい。舞台と違ってカメラは寄っていくからかも知れない。己の想像力の限界だろうか、とりあえず日本人にさせるのがかなり無理があった。

冒頭の幼少期エルリック兄弟の服の質感も凄まじく残念で、いやそんなしっかりしたTシャツ間違いなくイオンで買えるやつじゃんって気分になってしまった。傘がジャンプ傘でその金具が一瞬写り込んだのだけは本当に辛くなった。客ナメてんのか。冒頭からコレってどうなっちゃうの、と思った。

予告編で一番ねえなと思っていたのがエドがアルの胸板にオデコをコツンとやるaiko的アプローチだったんだけど、これの前後に本編ではちゃんと組手(というか殴り合いのケンカだけど)の下りがあって少しホッとした。

兄弟の絆を描くのに時間が足りなさ過ぎて、優しい接触みたいな解りやすい表現を選択せざるを得ないんだなと思った。

だってエルリック兄弟はそうじゃないじゃないですか。そうじゃないからこそ、こんなに多くの人がエルリック兄弟の兄弟愛にグッと来てるんだって僕は信じている。

全体的に貧相でガバガバでホムンクルスとの対峙も浅いしロイはどう見てもディーンフジオカだし俺の大好きなヒューズはただの佐藤だったしホークアイに至っては合コンで何度かお目にかかりましたよねって感じだった。大体相手にされなかったな、僕。辛い過去だな。

でも、あんまり触れられてないけどエンヴィーがビジュアル的にも今作の役回り的にも一番報われないと思った。もっともっともっと魅力的なキャラクターだよ、俺はちゃんと知ってるからねって3時間くらい励ましてあげたい気持ちになった。エンヴィーこんなに好きだったんだと思った。

全然ポジティブな言葉が出てこないんだけど、酷評したいって気持ちはなくて、むしろあの予告編とポスター作った奴誰だよ、予告編とポスターに比べりゃ全然良い作品じゃねえかという気持ちが大きい。

ハッキリ言って予告編に比べれば70点は差し上げたい挽回具合だったと思う。

戦闘中のコミカルパートで上体が後ろに下がった走り方をするエドの感じとか、アルフォンスの記憶を巡る兄弟喧嘩で左手で殴り続けるシーンとか良かったと思うし、本田翼が本田史において近年稀に見る短さのスカートで登場するところとか、本田翼のクシャっとした笑顔の可愛さとか良かったと思う。本田翼が本田翼過ぎてウィンリィもそこそこ損してる気もするけど、ウィンリィより本田翼の方が好きだから上手くフォロー出来ない。

長々述べてしまったけど、「鋼の錬金術師という原作無しのオリジナル作品であれば普通に楽しめる映画だったなー」という感想に全てが集約される作品でした。観ないで文句言ってる人は自分の聖域を守りたいなら観ない方が良いとは思う。以上。

 

ムーミン谷とウィンターワンダーランド

ムーミンムーミンたるソリッドさを源泉掛け流しで端数処理せず見る側にドンと投げてくる作品だった。

ムーミンファンでなきゃ恐らく耐えられない。ゴボウそのまま渡されて齧って「自然本来の味が最高」って言えるレベルでムーミンの世界観自体を愛せてる人には最高の作品だと思う。

例えば「ムーミン 南の海で楽しいバカンス」というアニメーションの劇場作品があるんだけど、こっちは本来のファンでない人にもムーミンの良さを上手く味わって貰おうとしっかりまとめた感があって、誰が観ても面白い作品に仕上がっている。一方、本作はそうじゃなくて解ってくれる人が解ってくれたらいいみたいな感じが凄いする。頑固オヤジの隠れ家居酒屋みたいになってる。ぱっと見めっちゃ入りやすそうなカフェなのに。

ハイライトとしては、僕の好きなおしゃまさんというキャラクターが原作の彼女が持つ面倒見の良さだけでない強烈なパンチ力を本作では遺憾なく発揮していてマジ最高。攻撃力だけで言うならショムニ江角マキコ級の圧を放っておりたまんなかったんだけど、何にも知らない人が観たらキツイ女の一言で片付けられてしまいそうなソレだった。そこがいい。

ムーミンのキャラクターは現代社会に人間として存在したら大体病名がついてしまう程に尖っていて、だけど皆が結局上手いこと大らかに生きて幸せそうにしているのが愛おしいので、そういうニュアンスが伝わる作品としては本当に優れているんじゃないかと思いながら観ていた。

後は、絶妙なパペット感?フェルト感?とナレーションの美しい言葉選びが素敵なのが良かったと思う。個人的にはナレーションの言葉選びがこの映画における最大の演出だった気がしている。凄く良かったと思う。

CGだの高画質だので描けない色彩なのも心洗われるというか新鮮に感じて良かった。

もう一度観たいかと言われると、10年後にもう一度観たいという感じ。10年後に観てめっちゃ泣いてそう。セラピー的な意味で。そんな作品だった。

 

めっちゃ長くなって何かごめんな。

色々書いてるけど、間違いなく映画は良いものだなと三本立て続けに観て思った。

もっと色々観に行きたいと本当に感じている。

 

またー。

おいでよ内股の森。

陸王というドラマが最高に面白いので毎週録画して観ている。

老舗の中小企業が外資の巨大企業に挑むという展開は、不景気さに対しても高齢化に対しても日本のここが凄い系の流行りにも上手い事対応していて感心する。

あと単純に面白い。ワンピース的な熱さを日本で、実写でやろうと思うと最適な形は陸王なのではないかと思いながら観ている。大体泣き所で涙をこらえながら観ている。

マラソンシーンがリアルなのかどうか判断がつかないんだけれど、陸王を見ていると良いシューズが欲しくなる。イケメンの太ももという普段お目にかかれない部位をガンガンに見れるのも大きい気がしている。しかも運動しているので当然躍動している筋肉。口に入れたら蕩けて消えてしまう超高級和牛のステーキ(ミディアムレア)が向こうから口に飛び込んでくるレベルでご褒美である。スッゲーなイケメンの筋肉は。スポンサーの提供のお陰でタダで拝めるんだなと思うと様つけて呼んだ方が良いのかなという気持ちにもなる。よっ!スポンサー様!提供ありがとさん!財を成して株買っちゃいたい!よっ!もっと真面目な話がしたかったんだけど、もう取り繕うの無理なので諦めることとする。

こんな人間でごめんな。

 

どうぶつの森を黙々とプレイしている。

キャンパーレベルが20を超えている自分がこう言うのも説得力に欠けるかも知れないが、今のところ全然面白くない。

ただ、どうぶつの森の凄い所はプレイしていると平気で30分から1時間が過ぎている所である。ここまで「時間を溶かす」という表現がしっくりくるゲームは初めてである。めっちゃやったな!という意識がなく1時間が経過している。面白くないのに。

これは何かに似ていると思うんだけど、まあアレだ。仕事に似ている。え?もう定時?みたいなアレ。

取引先の要望に応えて対価を貰う為にせっせと商品を提供したり家具を発注したりする。完全に仕事であるんだけど、どうぶつの森の一番恐ろしいところはそれが優しい世界で完結している所である。

達成出来なくともクレームは無いし、その後に悪影響もない。選り好みしても次々取引先は現れる。どれだけフル稼働させても発注先は涼しい顔で仕事をしてくれる。同業他社の成果は常に確認出来て競争心を煽ってくるのにやっぱりそれを無視したとしても悪影響はない。誰も怒らないし、どうぶつたちは皆自信に満ちていて大らかである。お客様は神様だったわ。

僕なら肉と野菜を一切提供されなかったり宅配ピザって名前なのに届くのに7時間掛かったらキレる。あと自分の為に配された家具がこちらが喜んだ瞬間に片付けられたらキレる。結婚式場かここは。二時間後には別のカップルが愛誓い合ってんのか。

ともかく、そんな感じなので、ノーストレスでお客様満足の先にある対価を目指すことが出来る。

こんな社会になって欲しいけど、もう逆にここまでに完璧な社会で生き辛さ感じたら死ぬしかなくね?という気持ちにもなり実に恐ろしい。

でも何となくやっちゃう。大体そのまま寝落ちする。生活リズムが地味に危険だけどWi-Fiの加護がないとやるのが怖いから外でやり過ぎる危険も個人的にはない。

こうまでやってしまうポイントは、1回のプレイ時間に収まらない作成時間の家具が多いってところと、一つ一つのやりとりが緩慢かつ緩慢と感じる寸前に終わる所かなーと思いつつ、いつか心の底から好みの動物が登場する日を心待ちにしながらルーチンワークをこなしている。暫くはやり続けるだろう。

まぁ、課金しない程度に幸せな社畜ライフを追い求めたい。

 

またー。