性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

2020年って何だったんだろう会議。

2020年って何だったんだろう。

こんなにやり直したい一年ってあっただろうか。

やり直したいと言ってもコロナ禍云々をもう一度と言うよりはコロナ禍が訪れない世界線で、という話である。

ただ、例え同じ世界を繰り返した場合でもこの記憶さえ皆に残っておれば強くてニューゲームなので全人類で立ち向かえる可能性もある訳で、どっちでもいいからやり直したいと思ってしまう一年だったように思う。

皆でせーので息を止めて目を閉じたら、2019年の紅白であいみょんマリーゴールドを聴いている頃に戻れないかな、と考えてしまう。

好きな人が何人もこの世を去ってしまって未だに上手く処理が出来ないし、制約の多過ぎる新しい生活様式とやら(必要があると思うからこそ守るんだけれど)に疲れて当たり判定がバカになってしまっているのかこれまで何とも思っていなかった事がストレスになるし、オンもオフも気を張っている感じで白髪も生えてくるし、100点満点評価で-500点くらいの1年だった。

あまりに心が落ち着かないので、何がこんなに飲み込めないんだろうとずっと思っていたけれど、飲み込めないとかじゃなくて単純に恐怖しているんだと解った。

自分に余裕がないのはいつもの事だけれど、世の中全体に余裕がないので「とりあえず殴っておいて、訳を聞いて『知らなかったんだ、許して』と言って俺もまた被害者という面をする」という怒り方が横行している気がしており、単純にそれに心底ビビッてしまっているんである。向けられる恐怖と、手を染めてしまう恐怖のダブルパンチ。

2020年は難易度が高過ぎる。

嫌だなと思っていても最低限何とかなって過ぎ去っていく、という人生は終わってしまったのかも知れないと思うと、何も前向きな事を言える気もしないし、お腹が痛くなる。

明るく振り返れたらいいけれど、今年はそんなもん無理。プロ野球を観ている間だけは気を抜ける1年でした、という感じである。野球がシーズンオフの今、何に支えて貰えるんだろうという感じである。

 

そんな1年だったけど、何かしら良かった事もあるハズなので、そういったものを軽く振り返ってダラダラと書いておきたい。

 

まず今年は、ある日急にジョジョを読み始めた。

バンドマンや音楽ファンは割とジョジョでマウントを取ってくる種族なのでアルハラの実に2割がジョジョ、1割が刃牙と言われる地獄である為にずっと敬遠していたんだけれど(界隈の飲み会でジョジョの話は政治と信仰に次いで面倒な話題とされている)、その界隈とも程よく距離が空いた2020年、遂にジョジョを読み始めた。

音楽ともソーシャルディスタンス取ってしまったのは別に疲れたとか気力がないとかじゃなくて単純に周期的にそうなだけで、藤崎竜先生の偏食周期に重ねて頂けると分かりやすいが、それで理解出来てしまう人は30代のオタクであるという踏み絵状態であるので心の中で申告して貰えたらと思う。(声を上げられても哀しげな目で微笑んで会釈で返す以外のリアクションがないので)

本当はビジュアルに憧れもあり、かつ読みやすそうな5部から読み始めようと思っていたけれど、何故か4部の序盤を再現した実写版を観てしまったので確認を込めて4部から読み始めた。原作ファンにはあまり評判でない映画ではあるけれど、僕の中では新田真剣佑の読み方が「にった」ではなく「あらた」であるという気付きを得た作品である故、無下に出来ないし、そこそこカッコイイ映画だったのではとも思っている。

今は4→5→1→2→3部と辿ってきているんだけれど、3部が一番好きかも知れない。

ポップさと自分の考えるジョジョっぽさのバランスがとても楽しい。花京院とポルナレフが好きだ。2人とも可愛い。レロレロレロ。

 

あとは全員横一列に並べ、そして歯を食いしばれ、指導ォー!バシン!指導ォー!バシン!という鬼教官を求められ、能力アップの為の研修を受け持たされたので仕事術やらメンタル系やらの自己啓発本の類を月に2冊くらい読まなければならない年となった。

そもそもそういったものに苦手意識があるので未だに気乗りしないけれど、滅茶苦茶凹むので効果がありそうとよく分からない感じで好評を博しているので来年も続投させられそうでこっちが凹みそうである。

形から入る事で何とか自分を騙して振る舞い続けているので、文庫よりソフトカバーやハードカバーの本の方が効く、というかやっている感が出るいうビギナー特有の幻想、謎のプラシーボ効果で読了し、活かせそうなものを取り入れて改善に当たっている。

数多くこの手の本を読んで思ったんだけど、ボリュームに関わらずこの手の本は1500円を中央値に誤差の範囲に大体の作品が集まっている気がする。

値段も見ずに「どうせ1500円くらいでしょ」と思ってレジにいくと増減100円以内にちゃんと収まる。

商材としての値付けが機能しているとは思えないけれど、「割とどの本も似たようなことを言っている」という小説などに見られない特徴から、他より高くしても売れないという熾烈な価格競争があるのかも知れない(知識を売りにしているジャンルなのに底が知れるジャンルである)し、そういう本を求めている人間にとって安くもなく高くもない、丁度買いたくなる値段というのが1500円そこらなのかも知れない。

それにしても啓発本、研修本の互いは色々格好良いことを説いている割に誤植が多いのでダサさが際立つ。格好良いことを言い切る為に、せめて大事な所だけでもチェックして欲しいと思う。

そんな事を偉そうに言っている癖に、自分も研修の資料でしっかり誤字をかましていたので何とも申し訳ない気持ちになると共に敗北感に打たれる始末である。

 

そういえば今年は、というか今年も映画をそこそこ観た一年だったと思う。

ミッドサマー、パラサイト、シークレットジョブ、ブックスマート、星の子、鬼滅の刃、ロシャオヘイ戦記、その他何本か。

分析(的外れ含む)も含めてとても楽しめたのはミッドサマーで、感想noteが3万アクセスくらい読まれてそれも含めて怖かった。考える程に単純な出来事に複雑に傷ついてしまう人間の脆さを痛感する作品だった。

宗教というテーマを含んでいると言えば星の子も同じ恐ろしさがあって、だけど家族愛の視点からとにかく切なく、考えようによっては絶望的に虚しくなる。映画はほんのりと希望が持てる優しい匂わせで終わったけど、原作は最後まで薄暗い感じで終わるというのも面白かった。ラストシーンで随分と分岐してしまったぜ、という。どちらも面白い。

そんな中で、ブックスマートが個人的に今年一番面白かったと思う。

遊んでばかりのバカばっかと見下していたクラスメイト達が実は遊びも勉強も両立しており見事な進路を勝ち取っている事に愕然とした優等生コンビが卒業パーティーに潜入したり、恋心に正直になってみたりと爆走する割とシンプルな作品なんだけど、優等生コンビの絶妙さ、オタク特有の勘違いの暴走、色眼鏡を自覚して変わっていく心境などが見事に全部愛おしくなってしまうし、しかも滅茶苦茶笑ってしまうという最高のコメディー映画であった。

 

まだ何か書けることがたくさんありそうだけど、無駄に文字を費やしてしまったので今回はこの辺で。

 

またー。