ミニオンの声真似をしているつもりがファービーだったのでニワカを通り越して遠く過ぎ去った幼き頃の美しき思い出感があった。
それはそうと駅のホームで己のスイングを磨く野良のゴルファーは僕が生まれる前から擦られ過ぎて遂に目視できない大きさに削れてしまったのか気付けばとんと見なくなった。コースや打ち放しでなくともジムの様に屋内で自主練やパーソナルトレーナーに教えて貰える世の中になった事が影響しているのか、公衆の面前でフォームを確認する野良のゴルファーは絶滅危惧種なのかも知れない。
これは元野球部もしくは現役で草野球へ情熱を注ぐ風でいながらプレイ後のビールを注ぐ事に全力である野良の野球選手にも言える事で、社内において謎のタイミングでシャドーピッチング(何故か大抵アーム投げ)やスイング(何故か構えをすっ飛ばしてテイクバックからインパクトまでを徹底してスローモーション気味に見せつけ、やはりフォロースルーは曖昧な感じで終わる。インパクトの瞬間に恥ずかしさが芽生えているのだろうか)を見かける機会も激減している。
コロナ禍序盤の互いに監視し合う様な協調性と同調圧力を混ぜこぜにしたような風潮が、面の皮の厚そうな体育会系的な空気を冷やしたのだろうか。
はたまたSNSに勝手に晒される、人類総週刊誌時代的な恐怖感が影響しているんだろうか。
何にしても人目というものを誰もが強く意識する様になった事が野良ゴルファーや野球選手に引退を決意させた可能性について妄想している。
ただ、公共の場でついつい己と向き合ってしまう行為が消え去った訳ではなく、姿形を変えて確実に移行していると考えている。
最近のトレンドは間違いなく野生の筋トレだろうと僕は睨んでいる。
駅や公園、職場の給湯室や自席においてもよく見ればストレッチを通り越して筋肉に負荷を与えている野生の筋トレ。
元々一定数いたけれど、確実にその勢力は拡大している。
伸びや首を傾げることの延長でさり気なくやってるつもりだろうがこちらの目は騙せない。
よくよく見れば踵を上げ下げしていたり、しゃがむ素振りでスクワットめいた屈伸運動をしたり、カバンの持ち替えで手首を鍛えたり。
あ、やったな、今のそれは日常動作に見せかけたトレーニングですよね、となる。
中には手すりで腕立てを披露する大胆な人もいるけれど、野生の筋トレを見かけると健康意識が高くてホッコリすると共にこちらも刺激を受ける。
ゴルフや野球よりも参入及び継続における恥ずかしさのコストが低いので気付けばマネをしてしまう。
筋トレに限らずゴルフも野球も、ついやってしまうくらいハマれる事があるのが素敵な事であるし、自分も何らかそういう趣味がどんどん増えたら良いなと思う。
またー。