性格の悪そうなBLOG

いちいち長いですが中身は特にないです。

誕生日に転んだんですけど私は元気です。

誕生日に転んだし飲み物をこぼして一年のスタートの幸先が悪過ぎて草。
普段文末に草を生やすなんてことをしていないので、慣れないで草を生やすとまたロクな事がないのではと思うほどにちょっとした不幸ばかりの誕生日を過ごしてしまった。
働いて、免許の更新も行って、自炊して食器も片付けて洗濯もしたのに普段より運に恵まれないのは何なんだろうか、と考えてしまう。
本当は米が底をつきそうなので買いに行きたかったけれど、外の世界で活動してまた微妙に嫌な事があったら流石に泣いてしまうと思ってゴロゴロしてしまった。
年明けは地震だし誕生日もこの調子で2024年を好きになる要素が今の所あまりないんだけど、ここが底として上がっていってくれる事を願いたい。
免許の更新のために証明写真撮ったら何枚もほしくもない自分の顔が余ってしまって呪力と重力を感じる。見慣れた顔ではあるけどわざわざ写真にされると謎の違和感があって、自分で撮った自分の顔なのに処分に躊躇う。
切り刻んだらくしゃくしゃにしたり燃やしたりしたら何かバチが当たるんじゃないかとぼんやり考えてしまう。もちろん自分自身なので供養に出すなんて発想までは至らないものの、なんだか気が引けてしまう。
世の中の人たちはどうやって証明写真の余りを処分しているんだろう。そんな事を考えているうちに寝落ちしてしまい、何というか淹れるのを失敗して薄過ぎて不味くなったコーヒーを勿体無いと啜るような誕生日になってしまった。
ここからV字回復はあるんだろうか。出来るように楽しみを作っていきたいとは思う。


そういえば僕は魚座でB型の男性なんだけれど、同僚たちとの話の流れ(いい歳したサラリーマンたちが小学生の昼休みみたいな会話してるのウケる)で占いを調べてみたところ、自分らしいを通り越して自分過ぎる性格的な特徴が延々と列挙されており、マジでこの結果のモデルが自分ではないか、当て書きされているんじゃないか、もしやトゥルーマン・ショー的な人生を生きているんだろうかと思ってしまうほどにそのまんまだったので1人だけ世にも奇妙な物語のホラー回に巻き込まれたくらい凹んでしまった。
誰にでも当てはまる表現も多々あるものの、どちらかと言うとそうかなぁを逸脱するほど、アーチェリーのど真ん中を連続で射抜いて一矢を二矢が破壊するくらいのものだったので本当に嫌だ。
しかも割とネガティブな方で当たっているので占いはもう暫くいいですと思うと共に占いがちょっと嫌いになった。
そんなさ、何でもかんでも言い当てたらダメだと思うんですよ。正論ばかり並べる人間は正しいかも知れないけど好かれるかどうかって言われたらそうとも限らないんですよ。わかります?
それにしても生まれた月と血液型で凡その個性が特定出来るというのは面白い。幼少期からある程度の基本ルートが決まっていて全国的に同じ体験をしているから似た性格に皆が寄っていくというのはあるのだと思うし、そういう意味では日本は本当に立派な制度が確立されている国なのだとも思う。
これまで出会った同じ星の下に生まれた人もまあ近い性格をしていた気もする。3月生まれはクラスで下の方で、特に保育園や幼稚園だと「なんでコイツが同い年やねん」という発育の良い同い年と同じクラスに入れられ、体格と腕力にモノをいわせての加害を受ける事も多く、あまり溌剌とした性格にはなりにくい。逆に我が物顔で謳歌しがちな春から夏に生まれた皆さんは今もどちらかというとポジティブ思考が基本なんじゃないですかね、皆さんは自分がつかまり歩きが出来たところにズンズン歩いてきた同い年に突き飛ばされるなんて経験がないから、記憶の外でまでくっきり刻まれた敗北感がないから。
おれたちはな、生まれながらにして敗北を知るナチュラルボーンリベンジャーズなんだよ。意味不明ですが。
話が逸れてよくわからない方向に着地してしまったのでこの辺で。


またー。

2024.02.25(日)〜03.02(土)の日記

02.25(日)
特に何もしないで「金の国、水の国」をAmazonプライムビデオで観る。
優しいが裏にしっかり緊張がある世界観で良かった。
家族が口止めに人質にとられているのと関係なく本当に支持したい意見というものがあると言っていた兵士がとても好きだった。
他にもアニメばかり何本が観た。
週一でしか湯船に浸からない。
浸かりながら「リラックスするって何なのか正直わかんないな」の思った。
下手なんだと思う。


02.26(月)
日記書かず。


02.27(火)
余裕があったので午後休を取ろうかと思っていたけど何だかんだやってるうちにタイミングを失った。
抜歯した親知らずと接していた歯が虫歯になっていたので治療。
抜く事で恐怖のハードルが下がったかと思いきや削るのには別の怖さがあった。
給料を色々な口座に振り分ける。
何となく手間をかけて自分でやるのが趣味みたいになっているが、全てネット上で出来るのでいい加減やめた方がいいなとも思っている。


02.28(水)
先の忙しさを予想して優先度の低い案件を詰めていくも、なかなかやる気になれないで効率が悪い。
「ハズビン・ホテル」のシーズン1を観終わった。
何に対するご褒美か判らないけど自分にそう言い聞かせてグンゼのセールでパジャマを買った。


02.29(木)
普通に仕事、アニメ観ながら軽めの筋トレ、旅行の準備をして寝た。


03.01(金)
普段と同じ時間に起きて金沢に行く。
電車の中でブログを書いた。
もりもり寿司、兼六園、会社へのお土産購入、金沢おでん、ご当地カップラーメン、就寝。
兼六園では時雨亭という茶屋で良い時間を過ごした。奇跡的にどこかに入っている間に雨が降って止むというスケジュールで動く事が出来た。
路線バスも平日なのにほとんど待たずに乗れた。
土日は混み合うだろうと先に海鮮料理とお土産購入を済ませたのは我ながら策士と言える。


03.02(土)
普段と同じ時間に起きて近江町市場へのど黒の釜飯を食べに行く。雪化粧の瓦葺きのチョコザップに遭遇してテンションが上がった。
釜飯、雪の城と兼六園、カフェ、チェックアウト、ひがし茶屋街、ハンバーグ、国立工芸館、カフェ、時間が余り神社仏閣散策。
釜飯屋さんが7時から営業してくれておりとても有難い。朝から3300円の豪遊。炊き上がりまでに調べたら近くにとても人気のあるカフェがあり、オープンまで早過ぎてガラガラの兼六園で雪景色を独占し、戻って美味しいコーヒーとプリンを食べた。
カフェもひがし茶屋街も能登牛ハンバーグも覚悟していた待ち時間が全くなく過ごせてしまったせいで予定を14時には全クリしてしまい、かなり時間を持て余してしまった。各所合計で2時間は待つつもりで予定を立てていた。
神社に敬老の日の制定に尽力した方を讃える銅像が建っていて、本人を模すとかでなく健康に対するイメージを膨らませた大胆なポーズの現代アートのような作品だった。本人はこれを観たんだろうか、観たとしたらどんなコメントを捧げたんだろうかと考えたりした。
駅弁を特急に乗車して即食べ始め、発車する頃にはほぼ食べ終わるという風情のなさ。
電車の中でまたブログを書いた。
文字を打てば時間が潰れると思っている節がある。
帰って荷解きをしてゴロゴロしてから寝た。
日常的な筋トレが意図せず結実しており2日で4万歩を歩いても全然疲れていない。これは幸か不幸かどっちだろう。

 

この日記から連想して短編を書きました。

知らない偉業(2024.02.25〜03.02)|大きな小皿
またー。

3月は当たり前にはじまって。

季節感というのが割と欠如している人間なのでは???という思い込みというか、自認している節があって、梅とか桜とかようわかりませんけど僅差で梅の勝ちですかな、くらいのもんなんだけど、最近いきものがかりの「SAKURA」を梅田サイファー(梅とか桜とかようわかりませんわの伏線回収になってしまった。回収出来てない?)がカバーしているのを聴いていて、このはらはらと散る美しさの様な切ない感じの儚げな曲調に春という季節を滅茶苦茶感じている事に気付いてビックリした。随分と繊細で段階を踏んだ受け取り方をしている。
かと思えばこの2月から3月にかけてよく聴いている曲を並べてみればa子さん、Uruさんなどの電子音にそういう向きを見出している様で、あくまで自分が設定した季節感を適用しているので作品自体とはミスマッチしているパターンもかなり多い。繊細な割にざっくりしている。材料と調理に拘った割に結局大皿料理でバーンと出て来るみたいな。テーブル備え付けのソースを全体に気前よくかけちゃってる。
ある種常連的なムーブな気もするが、マイルールというのはこんな所にもあるのだなぁ、と思ったりしたし、花粉症になりそうでならないこの何年か、怯えてばかりだし新しく覚える事が多い気怠い季節だとばかり思っていたのに無意識にちゃっかり春を楽しんでいた事が発覚して、何というか照れ臭い。
思ったより好きでした、春。


そういえば、前職の最終出勤を終え、有給休暇消化の初日にたまたま公開日だったララランドを通勤と変わらぬ時間の電車に乗って観に行ったのを何故だか思い出した。
これまでと同じ電車、でも行き先が違う、その程度の事なんだけど、いくら世間的に変わった事でないとしてもまさか自分が転職をするような人生を歩むと思っておらず、それだけで物凄く新鮮だった事をよく覚えている。
映画の序盤15分くらいで特異点的なピークが来て、そこからどんどん普通の映画に軌道を変えてスムーズに着陸していく様を含めて、転職という行為のエンタメ性みたいなものに近い作品だと思って意外と親近感の湧く作品だと思っている。
そして手に入れた日常が続いていくというか、手に入れられた日常しか現実として生きてはいけないというか。
ララランド的な踊りよりは日体大の集団行動の方が人間的に近いはずだけど、それでもララランドとの親和性を見出したいのは捨てきれない微かな憧れがあるからなのだと思う。


それはそうともう3月なんだな、とまだ2日目なのに30回くらい考えている。
誕生月であるという事以外には特に何もなく、数えて良いのであれば年度末だなぁくらいのものだけど考えてしまう。
歳をとるのは正直嬉しくないし、捻くれているのかも知れないけど今はとにかく貯蓄が少しずつ増えていくのが一番の楽しみという状態でロボットめいている。
3月なんだな、と考えた30回のうち10回は「新卒で入った会社の同期からの年賀状に返事を出さないまま2月が終わって3月に突入してしまった」という罪悪感である。
年賀ハガキの期間→寒中見舞いの期間と年々後ろ倒しになり去年は2月の中頃に返事を書いたが、順調に最低記録を更新して今回は3月になってしまった。流石に金沢旅行でポストカードを購入したのでさっさと書いて出してしまいたい。
律儀に交流を持ってくれる人を大切に出来ないのは良くない。2年に1度くらいしか会わないけど、それで続いてるのは凄い事だ。
元々仲良くなった人が部活を辞めたり学校を辞めたりバイトを辞めたり会社を辞めたりしがちな人間なのでそういう寂しさを人より味わってきている自覚があるのに、それを人に与えそうな事をしているというのは類友というやつだろうか。
周りが0か100しかないみたいな人が多めだったので自分のマメさが馬鹿馬鹿しく思える事も多く、人のせいにしてはならんのだけど億劫になってしまっているのもある。何にしても反省したい。
しかし我ながら味気なさたるや、誕生日の予定も半日仕事をした後に免許の更新、翌日も歯医者に行くくらいで、都合が合えば免許の更新の後に歯医者をハシゴしたかったくらいの残念っぷりである。
警察の皆さん、ゴールド免許褒める意味合いでフラッシュモブしてケーキ出して来てくれてもいいんですよ。
そしたらちょっとはこう、この世に生まれて無事に誕生日を迎えるという事が結構な事であると感じられるような気がするので。


旅行の帰りの特急列車の中でこれをかいている。
移動が長いと文章を書いて時間を潰そうとする癖がある事がよくわかる。


またー。

超右腕と進め、サンダーバード!

最近、超右腕という岡山らへんのアーティストをずっと聴いているんだけど、先日友人と飲むまで「チョーミギウデ」と読んでいた。
「スーパーウワン」という読み方らしい。
超右腕って凄い仕事できる相棒みたいな良さもあるけど、そういう人ってもっとスタイリッシュな呼ばれ方しそうだな。思い浮かばないけど。
スーパーウワンって野球でいう本格左腕みたいで格好良いけど、右腕はあまり本格って付けて貰えないイメージがあってやはり希少価値なんだろうか。
利き手が違うだけで見え方はガラリと変わるアドバンテージを持ち、その上で本格的な投球技術を備えるという、アビリティに胡座をかかずに高みを目指す職人性を指す評価なのかなとか、そういうのはどうでも、とにかく超右腕が良いという話である。
僕は「元気で」という曲が特に好きなんだけど、こう、愛じゃなくても好意を持てるか、それをどの程度の火力でボナペティ言うて自然と提供できるかみたいな事を最近よく考えてて、まあ考えてる時点で不自然なんだけど、飲食店や商店で普通に「ごちそうさまでした」とか「ありがとうございます」とか言うくらいの感じでそういうのが自分に出来ていればいいなぁと考えている時に凄くマッチする楽曲だ。
「次会う時までどうにか楽しく 過ごして行けたらいいね 見えなくなるまで手をふってあげる だから どうか」
全人類を大切に出来なくても、この半径を広げていけたらいいのに、それすら難しいけどなぁ、などと考える最近の自分にとって何とも心強い存在である。


それはそうと、特急列車のサンダーバードに乗ってるとその強そうな響きに心の中の小学生がボンボン派だった癖に分厚いコロコロコミックを掲げて必殺技が如く高らかに「サンダーバード!」と唱える訳だが、実際のこの列車はというと弱点が風。鳥の名を冠されながらも風で徐行、迂回、挙句は運休が頻発する訳で自然というのは令和の時代にもやはり脅威ではあるし、安全運行と賢明な判断を常々ありがとうと思う一方でサンダーバードという響きに強さを勝手に見出しているのでほんのりとガッカリしてしまう。
人付き合いにおける思い込みと期待を一方的に抱いた上で外れてしまったような感覚に似ている。
今ではサンダーバードという乗り物はそういう薄い博打要素を提供してくれるエンタメ要素を含めた乗り物という見方をしているが、コロコロ要素よりもT.M.Revolutionの同名の楽曲の儚さを彷彿とさせる。
西川さんももしかしたら生まれ育った滋賀を通過していくサンダーバードの姿に強さよりも儚さを見出してあんな曲になったのかな、とifモノにしても突拍子のない妄想をしながら座席で揺られ、浅倉大介さんとニコイチな時期なのにこの物語に見切れもしないというのが何だか薄情だなぁ、と己に苦言を呈すなどして時間を潰している。
親はサンダーバードを何か凄いレスキュー隊みたいな人形劇の方を彷彿とさせるらしく「助ける側が弱いんかい」みたいな事を言っていた記憶があるが、弱いところがあるけど頑張り屋さんって2020年代のヒーロー像として滅茶苦茶主流な気もするのでタイパだの言ってないでもうちょい愛でてもいいんじゃなかろうか。
現実で受け入れられない要素をフィクションで愛でる感覚って凄い複雑だけどずっとやってきた事で、それを認識すると結構ゾッとするというか、考えなしに出来る不思議に自分でも驚いてしまう。
そんな訳でちょっと金沢に行って来ます。
いっけー!サンダーバード!!(コロコロ風に)


またー。

春服になれば。

たまにファッション誌を購入して眺めていると、「アウターとしても優秀です」と紹介されているのに結構な頻度で出くわす。またか、と思う。本来の目的としてまず秀でているにも関わらず、アウターとしても優秀なんですって、と主人公の登場に否定的なモブキャラみたいな態度を取ってしまう。もはや流行語を通り越して世間に定着してしまった二刀流というやつですか、と思う。
西加奈子さんが「社長業の傍、トライアスロンになんて挑戦しないで欲しい」という言葉をバラエティ番組で生み出していたのを思い出す。共感百景という番組だったがこれまでに千回くらい共感している。
アウターとしてと優秀な服から感じる半端でない行動力と実現力に、ついそう思ってしまう。
これは感情的には「そんな高次元なものを着こなせる気がしない」という感情の現れと思われる。
ただでさえ振り返れば「ランドセルが歩いてる」から始まり「学ランに着られている」「スーツに着られている」など打ち解けるに時間を要してきた過去がある。
そんなだからアウターとしても優秀な服を買うと「やれやれ、アウターとしても優秀ではあるけども、お前に俺をアウターとして着る資格はねえな」と思われそうでそもそもそういう服を買えない。
いつかアウターとしても優秀な服に「なあ、そろそろアウターとして着てもいいぜ」と言われる日が来るんだろうか。
服に感情があるか、物に心を宿すのは日本人的な発想とよく聞くが、それをある訳ないと否定した所で今度は自分自身が「そんな二役こなせる服の能力を僕が上手く引き出せる訳がない」という気持ちになってしまうだけなので結果は変わらない。
どこまでいっても結論としては「服に着られている」なのだ。
もちろん、これまでの人生において自分の興味と努力が足りなかった事の到達点でしかないので、あ、そうなんだなくらいのもんではあるが、今が人生で一番若いことには違いがないのでもう少し興味というものに裁量を与えて服を選んでいきたいなぁ、などと「アウターとしても優秀です」という服を見かける度に思うんだよね、という話。

またー。

 

 

歯医者に行っただけの日記。

親不知が虫歯になっている、と会社の歯科検診で診断され、あまりの怯えにその日のテンションがガタ落ち、部下に「親不知ごときでそんな世界の終わりみたいな顔されても」と苦言を呈され、セカオワの人気曲を延々と聴きながら過ごしてメンタルを冒険者めいた領域に持っていって何とかオンラインで歯科の予約を果たした。
ここ数年でネット予約が普及していて良かった。これが電話で予約しなければいけなかったら更に先送りしていたかも知れない。
親不知のエピソードで周囲からもたらされるものは大概が難易度の高い治療となったというパターンばかり。
切開した、砕いた、通常の歯科では対応出来ず大学病院の口腔外科に紹介状を書いてもらった、本気を出したリスくらい腫れた、感染症にかかり高熱が出た、抜糸で泣いたなどなど、チェンソーマンにおける親不知の悪魔はゾウの悪魔やトマトの悪魔を凌駕する力を保持しているだろう。
平和なエピソードを聞かないので当日まで最悪のパターン(紹介状を書かれ、オペの結果パンパンに顔が腫れ、膿んだ上についでに熱も出る)を想定することで診断のショックを事前に和らげようと必死になりながらマジで物理的に震える足で予約した歯科医院の敷居を跨いだ。
席について真っ先に先生に伝えたのが「何回通えば治りそうでしょうか」だった。並々ならぬ覚悟、絶対に親不知を倒す、虫歯を根絶するのだという前向きな姿勢をしてやがる、と先生に見せかけるもとい見せつける事が出来た。
最初が肝心、力強く握手することでハッタリでも精神的に優位に立つという事である。
そしたら先生、のんびりした優しい声で「あ、大丈夫です。今日抜いちゃいますねー」と返してきて、今日抜く所までの行くという心の準備が全く出来てなかったので「今日いけるんですか?」と掠れ切った声が出てしまった。
もう完全にただビビってる奴にしか見えてなかったと思う。
簡易なレントゲンで確認して「ちょっと根本まで写せなかったんですけど、大丈夫そうなんでやっちゃいますね」と言われ、写ってないところがエグい形してたらどうするの!!!?と思ったけど素人が言える訳もなく、麻酔を打って体感10分でグググと力をかけられ、本当にこんなんで抜けるのか?僕の歯が?無理じゃね?だって親不知だよ?チャットモンチーの歌詞に登場出来るワード界の猛者だよ?と半信半疑でいると、先生がふう、と一息つくので、ほら!無理だったでしょ!そんなねぇ、「抜けましたよー」抜けましたね!!??抜けてました。歯医者さんってマジで凄い。
何回も通うことを覚悟したのに一回で済んでしまった(厳密には親不知と接していた歯が軽い虫歯なのでその治療には来るが)ので良い方向で計画が全崩れとなった。
先生曰く、とても素直に真っ直ぐ生えていたのですんなり抜けたとの事で止血用のガーゼを噛まされてあっという間に終了した。
まあ、親不知の生え方が素直なのは僕自身が余りに素直だからその影響だと思うし、簡単に抜けるのもこれまた人に迷惑をかけまいとしがちな自分の生き辛い性格が影響しているからなぁ、と会計を待ちながら考えていた。痛み止めと化膿止めの薬の処方箋を出して貰ったので薬局に行くと、子供の患者さんの為に古びたテレビでトムとジェリーを延々流している薬局で、たまたま大人しかおらず、しかし全員が死んだ目でテレビに釘付けになっていて異様な雰囲気だった。
皆、症状に消耗し、医療費3割負担(で済んで有難い話ではあるが)に打たれ、現実から逃れたい一心でアニメを観ているのに、画面の中ではトムが完膚なきまでにジェリーに痛めつけられており自身と重なってやいないかと心配になる。
何てものを患者に観せるんだこの薬局は、と思いながら郷に入っては郷に従えと画面を眺めていると、自分を遥かに超えるダメージをトムが受けており、度を超えた仕打ちに自分の症状など軽いものだと思え、しかも自分より滅茶苦茶な目に遭っているトムが諦めずに立ち上がる姿に自然と鼓舞されてしまった。毒も薬になるとでもいうのか。
それにしてもトムとジェリーしかり、カートゥーンは予想出来る展開になるのにちゃんと面白いから凄いな、と感心してしまった。
結局、処方された化膿止めだけ飲んで、顔も一切腫れず、血もさほど出ず、痛み止めの出番もないまま過ごせている。
しかも眼精疲労が原因と思われていた慢性的なこめかみ辺りの張りと凝りも1/3程度に軽減されており、大半が虫歯由来の症状であったのではと思われる。
まさか虫歯だけでなく目の疲れも癒してくれるなんて、本当に有難いし凄い。
もしかしたら歯医者さんは魔法使いか何かなのかも知れないと思った。ホグワーツにいそうな格好してるし。
コロナで絶たれた以降、面倒になって通っていなかったけど、定期的に歯医者には行った方が良いと改めて身に沁みた出来事だった。

加えて、世の中にある親不知エピソードが不幸なものばかりなので僕はすんなり抜けた事をアピールし続ける事でちょっとでもプレッシャーを軽減したいし、でも苦戦してしまった人に「言ってた事と違う!」と苦言を呈されるのも嫌なので、聞かれた時だけ僕の場合は、と前置きしてアピールしていきたいところである。


またー。

2024.02.18〜02.24の日記

02.18(日)

朝ランニング。

電気屋さんへエアコンを買いに行った。

1〜2月が底値という話通り、想定よりも安かった。

とは言え、ここ2年くらいで大幅に値上がりもしているので有難いながらも結構大きな買い物だと思った。国外メーカーのものが全然無かったので、選択肢としてあってもいいのかなぁと感じたけど、エアコンは数少ないまだ強みがありそうな製品の一つだから国内を応援してもいいのかなと思ったりした。

ずっとピザまんが食べたくて、何回行っても準備中に当たってしまっており、今日もダメだった。縁が無いというか呪われている。前世でピザまんに悪さをしたのかも知れない。

そんな昔からあったとは思えないけど。

 


02.19(月)

虫歯になっていた親不知を診てもらいに歯医者さんに行った。

何回くらい通院になるか、そもそも切開の必要もあるのか、最悪大学病院などに紹介状を出してもらうことに・・・と覚悟を決めていったけど、ものの10分くらいで抜けた。

素直な歯で助かる。先生も丁寧で本当に有難い。でも拍子抜けだった。いい事過ぎるけど自分が滑稽に感じる。

処方箋薬局へ痛み止めと化膿止めをもらいに行ったら子供向けにトム&ジェリーを流している薬局で、たまたま大人ばかりがおり、全員が死んだ目でテレビに釘付けになっていてシュールだったけど、郷に入ればとやらで自分もずっと観ていた。こんなに想像した通りになるのに面白いの凄いなと感動した。自分を含めて処方された薬で生気を養って正気を取り戻してほしい。

 


02.20(火)

抜歯跡は特に腫れることもなく、痛み止めを飲むほどにも痛まずで大変有難い。

運動不足の人の筋肉痛に翌々日に来たりするんだろうかと怯えもあるが、痛み止めを温存出来ているので心強い。

GERAの番組を3本立て続けに聴いた。

吉住さんが上下関係をハッキリさせたいと言いつつリスナーに振り回されている一方で、ヒコロヒーさんは願っても無いのに緊張を強いる恐怖政治を成り立たせていて、世の中上手くいかないなぁと思った。

 


02.21(水)

仕事の眼精疲労が原因で慢性的にこめかみあたりが張っているのだと思っていたけど、虫歯を抜いてから随分と症状がマシなので、原因の大半が虫歯だった可能性がある。

もっと早く抜けば良かったのか、ここまで待ったから親不知が育ってすんなり抜けたのか今となってはもう解らない。

サマソニの第一弾発表でヘッドライナーが両日共に好きなアーティストだったので楽しみ。

 


02.22(木)

朝から家事。

午前休なのでゆっくりしてもいいのに洗濯。

雨がちなので行動が天気予報に左右されている。

9時から12時まで「ボーはおそれている」を観た。

地獄の研修みたいな長時間を過ごす。

午後から仕事に行くも、映画の後味を引っ張ってしまい疑心暗鬼に陥る。

ピザまんチャレンジ5回目にしてようやく買えた。達成感が勝ちすぎて味がよく解らなかった。美味しいけど思ったほどではない。

 


02.23(金)

朝スーパー。

午前中にノートにボーはおそれているの感想を延々4ページ書いて、それをブログに8000字以上費やして別の言葉でまた書き直した。

1本の映画で2日も楽しめるのは安上がりな性格なのかも知れない。

 


02.24(土)

朝ランニング。

翌日が雨なので洗濯。エアコン工事が来るまでに家の掃除など。

エアコンも無事に設置される。年に何回かしか使わないけど、寝室にないと体調を崩した時に困るのでその為の投資と割り切りたい。

 

この日記から連想して短編を書きました。

裏バイト(2024.02.18〜02.24)|大きな小皿
またー。